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cri-oとは

cri-oはKubernetes Incubator Projectとして開発を開始し、Kubernetes実装のコンテナランタイムとしてDockerに代わる軽量コンテナランタイムとして開発されています。現在はコミュニティ主導のオープンソースプロジェクトとして様々なコントリビューターの協力の元、開発が進められています。
cri-oはKubernetesのコンポーネントの一つである、kubeletとコンテナランタイムが通信するための高レベルランタイムのAPI仕様であるCRI(Container Runtime Interface)と、コンテナを直接操作する低レイヤラインタイムの標準仕様であるOCI(Open Container Initiative)という2つに準拠しています。CRI実装で、OCIランタイムとつながるという意味でcri-oと名付けています。
2017年10月にv1.0が正式版としてリリースされました。

主な特徴

Dockerに依存しないコンテナランタイム

OCIに準拠しているため、イメージの操作などをDocker利用せずに、cri-oで実行することが可能です。

OCI準拠

カーネルの機能等を利用しながら、コンテナの隔離環境の作成、操作を行う低レイヤランタイムに標準仕様に準拠しています。これによりDocker Hubなどのレジストに保存されたDockerイメージをcri-oにロードして、実行することが可能です。

CRI準拠

Kubernetesのコンポーネントであるkubeletからunix socket経由のgRPCで通信を行うI/Fの仕様に準拠しています。これによりKubernetesのコンテナランタイムとして使用することが可能です。

安定性

cri-oはKubernetesのメジャーリリースおよびマイナーリリースと連動して開発、テスト、リリースされること、およびCRI、OCIに準拠することで、Kubernetesで動作するランタイムとして安定性を高めています。

軽量化

Dockerコマンドのような豊富なコマンド体系は持たせず、Kubernetesのコンテナランタイムとして最適化されているため、Dockerよりも軽量化されています。

cri-oのコンポーネント

cri-oはGitHubにある以下のコンポーネントで構成されています。

OCI互換ランタイム

cri-oはすべてのOCI互換ランタイムをサポートし、runCとClear Containersでテストされています。

コンテナ/ストレージ

コンテナストレージライブラリはポッド内のファイルシステムレイヤ、コンテナ、イメージを管理します。
Overlayfs、devicemapper、AUFSおよびbtrfsが実装され、Overlayfsがデフォルトのドライバとして使用されます。

コンテナ/イメージ

コンテナイメージライブラリはレジストリからイメージをプルするために使用されています。現在、Dockerスキーマ2/バージョン1とスキーマ2/バージョン2をサポートしています。

コンテナネットワークインターフェース

Container Network Interface(CNI)はポッドのネットワークを設定するために使用されています。Flannel、Weave、OpenShift-SDNなどのさまざまなCNIプラグインがCRI-Oでテストされています。

モニタリング(common)

commonはcri-o内のユーティリティでコンテナの監視、コンテナプロセスからのログ処理、接続クライアントの提供、メモリ不足(OOM)状況の検出に使用されます。

セキュリティ

コンテナセキュリティ分離ポリシーは、SELinux、Capabilities、seccomp、およびOCI仕様で指定されているその他のセキュリティ分離ポリシーを含む一連のツールによって提供されます。

cri-oのアーキテクチャ

cri-oのアーキテクチャは以下の図の通りです。
CRIに準拠しているためkubeletと直接通信し、またOCIも準拠していることから低レイヤのコンテナランタイムとしてrunCと連携します。

出典:<a href="" class="c-link--innerTxt">http://cri-o.io/</a>
出典:http://cri-o.io/

類似プロダクト

コンテナランタイムとしてcontainerd、rktなどがcri-oと類似する機能を提供しています。

動作環境

cri-oはKubernetes指向で開発されているコンテナランタイムです。Kubernetesに最適化されているため、Kubernetesでのみ動作します。

cri-oのライセンス

cri-oのライセンスは、 「Apacheライセンスバージョン2」(Apache License version2)というライセンスに基づいて公開され、営利、非営利を問わず、 誰でも自由かつ無償で利用・改変・再配布できるようになっています。

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