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MySQL 5.5.19 リリースノート (日本語翻訳)
機能の追加と変更
・ レプリケーション :以前は、非ネイティブの認証を使用するマスタアカウントを通じてレプリケーションスレーブがマスタサーバに接続する可能性があったが、Windowsのネイティブ認証は例外だった。現在は、Windowsのネイティブ認証についてもこれが当てはまる。
・ WindowsXPシステムにおけるメタデータロック操作のパフォーマンスが、メタデータロックオブジェクト用のキャッシュを装備することで改善された。これによって、サーバはXP上で同期オブジェクトの作成と破棄に要する高負荷の処理を回避できるようになる。新しいシステム変数 metadata_locks_cache_size で、キャッシュのサイズを制御できる。デフォルトサイズは1024(Bug#12695572)。
修正されたバグ
・ InnoDB ストレージエンジン :DML操作、特に DELETE ステートメントに相当量の 変更バッファ処理 を実行するサーバで、 InnoDB に内部デッドロックが発生する可能性があった(Bug#13340047)。
・ レプリケーション :プライマリキーを含まないスレーブテーブルに、大量の行を伴うステートメントを適用すると、変更する行をすべて検索して変更する際にかなりの時間がかかることがある。今回の修正では、行ベースのレプリケーションを使用して複製された特定のステートメントを実行する際に60秒以上かかる場合には、エラーログにメッセージを出力するようにして、この問題を診断できる。このメッセージをエラーログに出力するには、 log_warnings を1より大きく設定する必要がある(Bug#11760927、Bug#53375)。
・ DBL_MAX を丸めると、'inf'ではなく DBL_MAX が返されていた(Bug#13261955)。
・ --write-binlog または --skip-write-binlog オプションを指定して実行されたとき、 mysql_upgrade がシステムテーブルを更新しなかった、あるいはmysql_upgrade_infoファイルを作成しなかった(Bug#60223、Bug#11827359)。
・ プラグインをアンインストールした場合、 PLUGIN_VAR_MEMALLOC フラグが設定された文字列型のプラグイン変数のスレッドローカル変数が解放されなかった(Bug#56652、Bug#11763882)。
・ 次の4つのことが同時に発生すると、デッドロックが発生する可能性があった。1)古いダンプスレッドがバイナリログの増大を待機していた。2)古いダンプスレッドから複製されるスレーブサーバが、再接続を試行した。再接続中に、新しいダンプスレッドは古いダンプスレッドを停止しようとする。3) KILL ステートメントが古いダンプスレッドの停止を試行した。4) INSERT ステートメントのためにバイナリログが交替された(Bug#56299、Bug#11763573)。