バージョンアップ情報
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2022/05/17[VerUP]Liferay Portal Community Edition 7.4 GA23(リリース日:2022/05/06)
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2022/04/26[VerUP]Liferay Portal Community Edition 7.4 CE GA20(リリース日:2022/04/15)
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2022/02/25[VerUP]Liferay Portal Community Edition 7.4 CE GA11(リリース日:2022/02/11)
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2022/02/15[VerUP]Liferay Portal Community Edition 7.4 CE GA9(リリース日:2022/01/28)
Liferay情報
- Liferayとは
- 主な機能
- 主な特徴
- 導入事例
- 類似プロダクト
- 動作環境
- ユーザ管理とアクセスコントロールの考え方
- OSSによる情報共有のメリット
- Liferayのライセンス
- 製品ダウンロード
- 参考情報
- オープンソース年間サポートサービス
Liferayとは
Liferay(ライフレイ)とは、オープンソースのデジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)(※1)プラットフォームです。
Liferayは、 CMS、ブログ、ファイル共有、ワークフローなど、90種類以上のポートレット(部品群)が充実しており、同一のプラットフォームで実現することができます。
Liferayは、その機能の多さと品質の良さから、米国 InfoWorld主催「2008 Best of Open Source Software Awards」エンタープライズ部門で最優秀OSS受賞をしています。
下記のように豊富な実績を持ち、海外で高い人気を誇っているLiferayは、近年日本でも大きな注目を集めています。
- 合計400万におよぶ製品ダウンロード数
- 76,000人以上のコミュニティメンバー
- 35万以上の導入実績
LiferayはJavaベースのアーキテクチャのため、同じくJavaベースで構築されていることが多い企業情報システムとの親和性が高く、さらにはシングルサインオンをはじめとする各種連携機能の提供により、比較的容易に他システムとの連携が行えるといえます。
Liferayは、全社的なポータルページだけではなく、大企業の複雑な組織体系や部門横断型の組織体系のポータルにも対応できるグループ定義とアクセスコントロール機能を持っています。
そのため、部や課、委員会、プロジェクト、および個人などの単位でポータルページを設置したり、ユーザによって表示するメニューを変更するなど、細やかな制御ができます。
コンテンツ管理、情報ポータル、コラボレーションといった利用において、これらのグループ定義とアクセスコントロール機能を組み合わせることも可能です。
また、ページデザインや画面レイアウトはドラッグ&ドロップなど簡単な操作で変更できるなど、直感的で分かりやすいGUIも好評を得ています。
一般的な商用のグループウェア製品は、ユーザごとにライセンス費用が課金されます。グループ企業全体やグローバル規模の利用といったユーザ数の多い企業では、ライセンス費用だけで数千万~数億円になるケースもあります。
Liferayは、オープンソースでソースコードを無償で使用できるうえ、ライセンス費用がかかりませんので、トータルコストを大幅に削減することができます。
近年では、Liferayがオープンソースでライセンス費用が不要であるという理由のほか、多言語対応であること、オープンスタンダードなインフラ上で稼働することなどの観点から、海外拠点を含めたグローバルな情報共有システムとして採用されるケースが増えてきています。
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デジタルエクスペリエンスプラットフォーム 企業情報ポータル(Digital Experience PlatformEnterprise Information Portal:EIPDXP)とは、多様化するアプリケーション、双方向コミュニケーションの広がりによって発生した多くの接点を統合し、デジタル体験を管理するプラットフォームです。
元々は企業情報ポータル(Enterprise Information Portal:EIP)と呼ばれていたジャンルでEIPの進化版とされます。よりユーザや顧客のデジタル体験にフォーカスするため、現在はDXPと定義されます。
主な機能
- コンテンツ管理機能
- 検索/ナビゲーション機能
- ニュース機能
- ブログ機能
- アプリケーション機能(マッシュアップ)
- 各種ツール
- 画面レイアウト機能
- 管理機能
- 帳票機能
主な特徴
Liferayは、次のような特徴があります。
NRIにおいても、1,000名を超える組織横断型プロジェクトのポータルサイトとしてLiferayを利用しています。
高い安定性と信頼性 | |
---|---|
豊富な導入実績 |
Fortune 500を含むさまざまな業界の有力企業における利用実績があり、ダウンロード数約400万件、利用数35万件~50万件の強力なコミュニティです |
高機能 |
米Gartner社のMagic Quadrant for Horizontalポータル製品のリーダに選定、米国 InfoWorld主催「2008 Best of Open Source Software Awards」エンタープライズ部門で最優秀OSS受賞など、機能面でも大変高く評価されています |
高性能 |
数百万のユーザや1日に数百万回のページアクセスなどをサポートします |
商用サポートあり |
NRIが提供するサポートサービスでは、Liferayをはじめ周辺のOSSまで、約60種類のOSSをワンストップでサポートします |
汎用性・拡張性 | |
Javaベース |
LiferayはJavaで開発されているため、同じくJavaベースで構築されていることが多い企業情報システムとの親和性が高いです |
主要な標準仕様に準拠 |
J2EE、JSR 168、JSR 286、JSF 128、JSR 170、JSF 314、SOAP / WSRP / Web Services、JBIといった主要な標準仕様に準拠しています |
統合環境 |
SOAP、REST、RSS、商用APIを含む複数の方法をサポートしています |
マルチプラットフォーム |
Red Hat Enterprise Linux、Sun Solaris、CentOS、Microsoft Windows、AIXなどのさまざまなOSプラットフォーム、GlassFish、Apache TomcatなどのさまざまなWebコンテナや主要なプラットフォーム上で稼動します |
豊富な部品群 |
CMSやブログ、ファイル共有などといった90種類以上のポートレット(部品群)を標準で備えており、これらの機能もカスタマイズが可能です |
多言語対応 |
Liferayは日本語を含む30カ国の言語に対応しています |
企業や大規模ユーザに適する | |
柔軟なアクセス制御 |
Liferayは大企業の複雑な組織体系や、委員会、プロジェクトといった部門横断型の組織体系にも対応できる、柔軟なグループの定義や、ロールベースの権限設定などが可能です |
既存システムのマッシュアップ |
既存のWebサイトのページをそのまま、または一部切り取ってポータルに統合することができます |
短時間での立ち上げ、スモールスタート |
無償のコミュニティ版から立ち上げ、あとから必要に応じて機能を拡張したり、有償サポートを購入することも可能です |
メンテナンスが容易 |
Liferay6からは、ユーザプログラムとLiferay本体が完全に分離しているため、最新のセキュリティパッチ/バッグフィックスの適用といったLiferay本体のみのバージョンアップを容易に行うことができます |
監査&パフォーマンス管理 |
ポータル内でのユーザアクティビティの追跡・管理や、キーパフォーマンス統計(ヒット数/ページ、平均時間/ヒット、最大時間/リクエストなど)の管理等の監査・パフォーマンス管理機能を備えています |
SSO対応 |
CASとSiteminderはすぐに使えるうえ、JAAS、JOSSO、LDAPNetegrity、Microsoft Exchangeをサポートしています |
マルチテナンシー |
サーバ管理画面から仮想インスタンスを作成することができ、1つのサーバー環境を区切って複数の企業に複数のサービスを提供することも可能なため、SaaS事業に適しています |
データベースシャーディング |
Liferayの仮想ホスト・インスタンス毎にデータベースを指定できるため、多くの仮想ホスト・インスタンスを運営するクラウド用のポータルとしても利用することができます |
操作性 | |
直感的な操作 |
ページのデザインや、画面の配置は、ドラッグアンドドロップなど簡単な操作で変更が可能です |
検索が容易(タグ付け) |
Web上のコンテンツ、ドキュメント、掲示板のスレッドなどをタグ付けし、特定のポートレットやポータル全体、ポータルと連携したアプリケーションなどのからも関連情報を検索することができます |
コスト効果 | |
ライセンス費用が不要 |
Liferayは高機能な企業情報ポータルでありながら、オープンソースでライセンス費用がかからない(無料である)ため、商用製品に比べコストを大幅に削減することができます(数千万円といったレベルのコスト削減効果も多くあります) |
導入事例
OpenStandiaでの、主なLiferay(ライフレイ)導入事例は下記のものがあります。
最新事例紹介:大手製造業様 カスタマーポータル事例(SaaS基盤)
- 大手製造業様の顧客である、中小規模の事業所向けに、IT利活用の推進と、業務効率化を支援する、社内用ポータルサイトを提供
- 大手製造業様が提供する他のサイトと、OpenSSOでシングルサインオン
- 当初は約300社、1万人程度に提供し、順次拡大予定。最大90万人を想定。
- 「マルチテナント機能」を利用して、ポータルシステムを論理的に300社に分割。
- 柔軟なカスタマイズが可能な点、お客様が自ら機能拡張できる点などが評価された。
Liferayの主な事例
銀行間での情報共有
- 銀行向けにサービスを提供する企業と、各銀行の担当者との間での情報共有
- 銀行から各種申請をワークフローで受付
- 銀行に対する重要事項の伝達を送達確認機能を用いて実施
- スケジュール、イベントの共有
大手製造業様 セキュリティポータル
-
企業のセキュリティレベルを定量化し、グラフ等で可視化
- 本社のセキュリティ管理部門から、各事業部のセキュリティ担当者へ、指示や重要事項の伝達を送達確認機能を用いて実施
- 各事業部から本社のセキュリティ管理部門に対する各種申請をワークフローで受付
- セキュリティ関連の文書やコンテンツを、文書管理機能で共有
SaaSプラットフォーム
- SaaSベンダーが、法人顧客に対してインターネット経由でポータル、文書管理等のサービスを提供
- ポータル、文書管理、GoogleAppsをシングルサインオン
特許事務所様 社内ポータル
- 社内での各種情報共有、文書管理(ファイル共有)に使用
- 全文検索機能を利用し、文書内キーワードでの検索
インテグレーター向け 開発ポータル
- 中国オフショアでの開発の状況を、日本にいるマネージャーがリアルタイムに把握するためのポータル
- メンバー間の情報共有(文書管理)や、コミュニケーション(掲示板等)に利用
類似プロダクト
同様の機能を提供する商用製品としては、以下のようなものがあります。
- IBM WebSphere Portal
- Oracle WebLogic Portal
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Microsoft Microsoft SharePoint
- ドリーム・アーツ インスイート
同様の機能を提供するOSS製品としては、以下のようなものがあります。
- XOOPS
- Joomla!
- Jetspeed2
- JBoss Portal
動作環境
動作環境等は、以下のとおりです。(バージョン7.Xの場合)
Java Standard & Enterprise Edition (SE/EE) 8
オペレーティングシステム |
Linux (CentOS, RHES, SUSE, Ubuntuなど) |
---|---|
アプリケーションサーバ |
Geronimo |
サーブレットコンテナ |
Jetty |
データベース |
IBM DB2 |
Javaランタイム |
Java Standard & Enterprise Edition (SE/EE) 8 |
クラウドおよび仮想環境 |
Dockerやクラウド、EC2およびVMWareといった仮想環境にデプロイ可能 |
使用されているテクノロジー |
AJAX |
サポートしているスクリプト言語 |
Javascript |
標準仕様 |
AJAX |
Webサービス |
JSON |
ユーザ認証管理 |
LDAP認証および同期 |
アーキテクチャ |
コミュニティや組織の階層と拡張可能なシステム |
パフォーマンスと拡張性 |
どんな層の組み合わせでもクラスタリングが可能(プレゼンテーション、サービス、ビジネスロジック、データベース) |
※その他の環境についても対応可能なケースがございますので、お気軽にお問い合わせください。
ユーザ管理とアクセスコントロールの考え方
ユーザとグルーピング
ユーザは、Liferayにログインする単位である、システム利用者個人を表します。
Liferayでは、ユーザをグルーピングするものとして、ユーザグループ、組織、コミュニティの3つが存在します。
共通の関心事があるユーザ、ユーザグループ、組織は、コミュニティに所属することができます。
組織は、本部→部→課といったように、階層構造を持たせられる点が特徴です。
権限の継承は、親組織の権限を子組織が受け継ぎます。(ただし、親組織に参照権限のあるものは子組織にも参照権限が付与されますが、その逆、つまり子組織に権限があるとしても、親組織に権限があるとは限りません。)
コミュニティやユーザグループは、本部や部、課といった縦型の階層化された組織に対して、組織横断型の組織を表しています。
コミュニティは、ユーザグループと異なり、Liferayのページを管理したり、所属メンバーの配置や削除などの権限を委譲することができます。
コミュニティは、「ユーザ」単位での配属に加え、「ユーザグループ」単位、「組織」単位での所属が可能です。
整理すると、以下のようになります。
コミュニティ > 組織 > ユーザグループ
グループ名 |
グループ化できる要素 |
ページ作成 |
特徴 |
---|---|---|---|
コミュニティ |
ユーザ、 ユーザグループ、 組織 |
○ |
ページを管理や、所属メンバーの配置・削除などの権限を委譲できる |
組織 |
ユーザ、組織 |
○ |
本部・部・課などの階層構造を持てる |
ユーザグループ |
ユーザ |
× |
ユーザが所属するグループの最小単位 |
ユーザとロール
Liferayのコンテンツは、本部、部、課、コミュニティなどの組織単位で管理されます。参照/編集/承認などのさまざまな利用権限(アクセス権限)は、この組織単位で設定することができます。
Liferayでは、アクセスコントロール(権限設定)にロール(役割)という概念を導入しています。
Liferayのアクセスコントロールは、上記のコミュニティ、組織、ユーザグループといったグルーピングでの設定のほかに、このロールベースでの設定が可能です。
また、複数のロールを、ユーザ単独に、組織に配属されているユーザに、コミュニティに配属されているユーザにといった単位で分けて付与することも可能です。
すなわち、ロールを割り当てる対象としては、コミュニティ、組織、ユーザグループ、 ユーザとなります。
ロールには以下の3種類があります。
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標準ロール
各ポートレット、ページの閲覧・編集権限など、すべてのユーザに必ず付与される汎用的に用いられるロール
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組織ロール
組織に配属しているユーザにその組織限定で権限を与えたい場合に使用されるロール -
コミュニティロール
組織ロールと同じく、コミュニティに配属しているユーザにそのコミュニティ限定で権限を与えたい場合に使用されるロール
さらに、例えば以下のような、システム別、機能別のロールを新たに作成してユーザに権限を付与することもできます。
- 「Aシステム全機能利用ロール」
- 「Aシステム参照のみ可能ロール」
- 「Bシステム参照/更新可能ロール」
- 「Bシステム全機能利用ロール」
- 「Bシステム参照/更新可能ロール」
- 「Bシステム参照のみ可能ロール」
アクセスコントロール
内部統制強化のためには、ユーザ認証のほか、セキュリティ・ポリシーに従った適切なシステムの利用権限設定が不可欠です。
Liferayでは、下図のようにシステム利用権限を柔軟に設定することが可能です。
権限の概念
アクセス対象種別
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ポートレットに対する権限
ポートレットに対して「参照」や「設定」等のアクセスを制御する為の権限です。 この「参照」権限が無いとポートレット自体が表示されません。 -
オブジェクトに対する権限
ユーザや組織等のオブジェクトに対して「参照」や「更新」等のアクセスを制御する為の権限です。
スコープ種別
-
ポータル
ポータル全体の中で有効になるアクセス制御です。 -
グル-プ
「コミュニティ」や「組織」の各グループの中で有効になるアクセス制御です。 -
個別
「ユーザ」の場合、ある個人のようにオブジェクトの特定のインスタンスに対してのみ 有効になるアクセス制御です。
Liferayでは、このように細かい権限をロールに対して許可することで、アクセスコントロール機構を構成しています。
OSSによる情報共有のメリット
1.顧客用件に応じた細かいカスタマイズが容易
OSSのLiferayはソースコードが公開されているため、商用製品と比較して顧客用件に応じた細かいカスタマイズが容易です。
2.長期にわたって製品を継続的に安定利用できる
OSSは、商用製品のように開発企業の買収などによってサポートが打ち切られる心配が少ないと言えます。NRIが提供するLiferayサポートサービスでは、10年以上の継続利用が可能となります。
3.圧倒的なコスト削減効果
一般的な商用のグループウェア製品では、ユーザごとにライセンス費用が課金されます。グループ企業全体やグローバル規模の利用といったユーザ数の多い企業では、ライセンス費用だけで数千万~数億円になるケースもあります。
OSSのLiferayは、ソースコードを無償で使用できるうえ、ライセンス費用がかかりませんので、トータルコストを大幅に削減することができます。
4.広域情報共有
ユーザ数が増えてもソフトウェアコストが増加しない料金システムと、決め細やかなアクセス制御(認可)により、従来のポータルやグループウェアでは実現できなかった全社、 取引先、派遣社員、拠点間、企業間、グローバルなど、 広い範囲での情報共有が可能です。
近年では、多言語対応、オープンスタンダードなインフラ上で稼働することなどの観点から、海外拠点を含めたグローバルな情報共有システムとしてOSSのLiferayが採用されるケースが増えてきています。
Liferayのライセンス
Liferayのライセンスは、「LGPL 2.0」(GNU Lesser General Public License v2.1 or later)とLiferayのサブスクリプション顧客用の独自ライセンス「LicenseRef-Liferay-DXP-EULA-2.0.0-2023-06」のデュアルライセンスに基づいて公開されています。
製品ダウンロード
オープンソース年間サポートサービス
OpenStandiaではOSSを安心してご利用いただけるように、オープンソース年間サポートサービスをご提供しております。
サポートしているOSSは下記ページをご参照ください。