トップ ソリューション ビックデータやスキーマレスデータを効率よく処理するNoSQLデータベース「MongoDB」

最新動向

2018.6.26 MongoDB World 2018開催、MongoDB 4.0リリース

2018/6/26-27 ニューヨークにてMongoDB World 2018が開催され、MongoDB4.0を初めとして多くの新製品・新機能が発表されました。

  • MongoDB 4.0

    冒頭のキーノートにてGAリリースが発表されました。

    • マルチドキュメントトランザクション
      これまでMongoDBは単一ドキュメント単位での整合性をサポートするのみでしたが4.0では「start_transaction」から「commit_transaction」までの複数のドキュメントに対する操作をトランザクションとして扱えるようになりました。
      ただし4.0では、レプリカセット構成時のみのサポートとなり、シャードクラスタ構成でのサポートは次期4.2を予定しています。
      新たなRead Concernとして"snapshot"が導入されるなど、同時実行制御には従来以上に考慮が必要と考えられます。
      MongoDB Transaction紹介ページ https://www.mongodb.com/transactions
    • その他、aggregation pipelineやセキュリティの強化が含まれます。
      また、MMAPv1ストレージエンジンは非推奨となりました。
  • MongoDB Atlas

    Global Clustersが発表されました。またGCPでのFree Tierもアナウンスされました。

  • MongoDB Stitch

    モバイルBackend as a Serviceで、昨年MongoDB World 2017で発表され、ベータ公開されていたものが今回GAリリースとなりました。
    Triggerなど複数の機能が強化されました。

  • MongoDB Charts

    MongoDBのデータ可視化ツール。Beta版としてリリースされました。
    0.9.0(beta)はDockerイメージとして公開されています。

  • MongoDB Mobile

    スマホ上で動くMongoDB、MongoDB Mobileが発表されました。
    ベータの登録を受け付けています。

なぜMongoDBなのか?「選ばれる理由」

MongoDBは、RDBMSの不得意領域をカバーする新しいアーキテクチャのDBです。

  • スキーマレスデータの格納

    RDBMSでは取り扱いが困難なスキーマレスデータの取り扱いが得意

  • ビックデータ格納

    スケールアウトしやすいため、低コストで高スループットを実現

  • 開発の容易性

    • インストール・設定・管理が容易
    • RDBMSと類似した機能群を持ち、RDBMS技術者が理解しやすい
    • 開発を進めながらデータ構造を変更しやすい

RDBMSがビックデータやスキーマレスデータに適さない理由

RDBMSではビックデータ処理が高コスト

  • 近年のモバイル・ソーシャル対応や IOT(Internet of Things)対応のために、DBに対するアクセス量やデータ量が増加し、RDBMSのスケールアップでは処理の限界を迎えることが多くなってきています。
  • 一方で、RDBMSをスケールアウト(水平分散)させるのは困難で高コストになる傾向にあります。
RDBMSではビックデータ処理が高コスト

RDBMSではスキーマレスデータの扱いが困難

近年、生成されるデータの80%以上がスキーマレスデータであるといわれています。
スキーマ定義が必須であるRDBMSでは、複雑な階層構造のデータ、データ構造の追加・変更が頻繁に発生するようなスキーマレスデータの格納や取り扱いが難しいと言えます。

RDBMSではスキーマレスデータの扱いが困難
図:スキーマのあるデータとスキーマレスデータ(出典:ビックデータ白書2014)

ビックデータ処理、スキーマレスデータ処理が得意なNoSQL

RDBMSの不得意領域をカバーする、NoSQL(Not Only SQL)という新しい考え方のDBが登場

代表的なNoSQL

  • MongoDB
  • Couchbase
  • HBase
  • Redis
  • membase
  • riak
  • Apache Cassandra
  • Neo4j

NoSQLの特徴

  • コストの安いIAサーバや仮想マシンを多く並べて、スケールアウトして処理することにより、低コストで高スループットを実現可能
  • スキーマレスデータを取り扱いできる
  • 一般的にトランザクションや、データの整合性を取る機能は弱い傾向にある(そのため、用途によってRDBMSとNoSQLを使い分けることが重要)
名称 水平分散 スキーマレスデータ トランザクション データの整合性
RDBMS ×
NoSQL

MongoDBはドキュメント指向データベース

MongoDBはドキュメント指向データベース

■ドキュメント指向データベースとは

データを階層構造のドキュメント(≒JSON)で扱う

■JSONとは

  • ハッシュと配列をネストして使うことができる
  • XMLよりシンプルに表現できる
  • 読みやすく直観的

■JSONの例

JSONの例

MongoDBの特徴

リッチなデータ

  • KVSと比較して、ドキュメント(JSON)はリッチなデータ構造であり、複雑なデータを扱いやすい

柔軟なクエリ

  • 動的なクエリ SQLライクなクエリで扱いやすい
    例)コレクションpersonに、“name”が“watanabe”で、“age”が30のドキュメントを3つだけ取得したい
    柔軟なクエリ
  • RDBMSと同様に、動的にクエリを作成可能で事前に定義が不要
  • 単純な条件検索だけでなく、集計等の高度なクエリも利用可能

RDBMSと同等な、多様なインデックス

  • セカンダリインデックス:主キー以外でインデックスを作成可能
  • 複合キーインデックス:複数のキーでインデックスを作成可能
  • マルチキーインデックス:配列の要素に対してインデックス作成可能

水平分散

  • 水平分散(シャーディング)が実現しやすい
    キーによってデータをノードに分散することが可能で、ノードを動的に追加し、データを自動バランシングする機能もある
    水平分散

レプリケーション

  • 複製(レプリケーション)が容易
    • 簡単なコマンドで、マスタースレーブ型のレプリケーションを構築可能
    • シャーディングと組み合わせることも可能
    • MongoDBドライバが自動的に書き込み先を切り替えるため、仮想IPなどを用意しなくてもフェイルオーバが可能(≒クラスタソフトウェアが不要)
    複製(レプリケーション)が容易
  • レプリケーションとシャーディングを組み合わせて、負荷分散と冗長化を両立
    レプリケーションとシャーディングを組み合わせて、負荷分散と冗長化を両立

スキーマレス

  • スキーマレスデータを取り扱える
  • テーブル定義など無しに、すぐにデータをCRUDできる

利用しやすい

  • インストールが非常に容易
    • OS毎にバイナリがあるため、ライブラリの追加インストールが不要
    • 起動までわずか 3ステップ
      • OS毎のバイナリをダウンロード
      • データディレクトリを作成
      • 起動
  • RDBMSを使っていた人が使いやすいように作られている
    • データベース>テーブル(コレクション)>ドキュメント というデータ構造
    • SQLとMongoクエリ言語の大部分はマッピングが可能
    • インデックスもSQLと同様の宣言が可能
  • 豊富なドキュメント・ノウハウ
    • 英語ではあるが、他のNoSQLに比べて公式ドキュメントは豊富
    • 多くの人が使っているため、ノウハウが豊富。日本語のノウハウも多い

多機能

  • 他にも数多くの便利な機能が豊富
    分類 機能 説明 ユースケース
    機能

    GridFS

    大容量ファイル(16MB以上)を扱うことができる
    大容量ファイルをドキュメントに分割して格納し、アプリケーションには等価的なAPIを提供

    大容量ファイルの管理

    地理空間インデックス

    2Dや3Dのデータを格納し、それに対して交点や近傍などの検索をかけることができる
    アプリでの作りこみが不要

    地理アプリのデータベース

    キャップ付き・期限付きコレクション

    サイズや期間を指定したコレクションを作り、自動的に古いドキュメントを引き落とせる

    ログ保管

    集計機能

    SQLグループ関数のように集計できる
    また、map/reduceによる集計も可能

    データ集計

    耐障害性

    ジャーナリング

    単一ドキュメントに対して、書き込みの一貫性が保持できる

    突然の電源停止等に対応したい

    運用性

    各種機能コマンド

    さまざまなサーバの統計情報を取得するツールや、JSON形式で出力するコマンドがある

    運用監視ツールとの対応
    障害対応効率化

    MMS(MongoDB Management Service)

    MongoDBの監視やアラート、自動バックアップ、ポイントインタイムリカバリ等ができるサービス

    運用監視の仕組みを簡単に作りたい

MongoDBを使う上での注意点

トランザクションが無い

  • MongoDBが複数のドキュメントを一貫性をもって更新することができない
  • ミッションクリティカルで複数のテーブルの更新を保証しなければならないようなシステムでは、利用してはならない
  • ただしバージョン4.0にて複数ドキュメントに対するトランザクション機能が追加されました

外部キー・結合が無い

  • 他のドキュメントへの参照はアプリケーションで実装する必要がある
  • 当然ながら、外部キー制約もないため、テーブル間の整合性が重要なシステムには向いていない
  • 複数のドキュメントの内容を結合して取得することはできない

スキーマが無い

  • 格納されているデータのキー名やデータ型が分からない
  • データ登録の際に不具合があってもエラーが発生しない
  • 設計書を厳格に管理しないと、格納データの内容が分からなくなり、保守性の低下を招く恐れがある

NoSQLならば、MongoDBから

世界には数多くのNoSQLがあります。いずれも独自のノウハウが必要となり、習得期間とコストを要します。
その中で、OpenStandiaでは「MongoDB」を推奨しています。

NoSQLの中では多機能で、敷居が低い

  • 他のNoSQLと比較して機能が豊富である
  • RDBMSと類似した機能群を持ち、RDBMS技術者が理解しやすい
  • 導入が非常に容易で、すぐに開発を始められる
  • 開発を進めながらデータ構造を変更しやすく、生産性が高い

NoSQLの標準になりつつある

豊富な導入実績がある

利用シーン(1) スキーマレスデータ処理

データハブ

既存のレガシーデータの集約基盤として利用

  • スキーマレスであるため、様々なスキーマのRDBMSからデータを集約することが容易
    集計したデータは、性能要件の高いモバイルアプリ等に提供

事例:MetLife

既存のレガシーデータの集約基盤として利用

コストのかかる商用製品の代わりに、MongoDBをデータハブとして利用

事例:グローバル信託銀行 X社

コストのかかる商用製品の代わりに、MongoDBをデータハブとして利用

RDBMSとMongoDBのハイブリッド

スキーマレスが向いているデータのみをMongoDBで処理

  • 既存のシステムのスキーマレスデータをMongoDBに切り出すことにより、スキーマ変更の負荷軽減や、性能向上が可能
  • 特に商品カタログ等の多様なフォーマットで更新頻度が多いデータを、MongoDBで扱うことが多い

事例:野村総合研究所

スキーマレスが向いているデータのみをMongoDBで処理

利用シーン(2) ビックデータ処理

MongoDBを単体で使う

大量トラフィックのWebシステム/オンラインゲームでメインDBとして

  • ユーザの増加に合わせて横に並べればよい
  • リッチなデータ構造を扱えるので、複雑なアプリケーションにも対応

事例:McAfee

大量トラフィックのWebシステム/オンラインゲームでメインDBとして

ログ格納

  • ログデータはスキーマレスであり、整合性について厳密な要件がないため最適
  • レプリケーションすることでデータロストの懸念もない

事例:野村総合研究所

ログ格納

既存データから統計情報を取得して、経営判断に役立てる

戦略的アプリのデータベースとして利用

戦略的アプリのデータベースとして利用

利用シーン(3) その他の使い方

高機能なレプリケーションをフル活用

従来のバッチ連携をMongoDBのレプリケーションに置き換え

  • リアルタイムに同期するため、連携時間を短縮
  • 近い拠点からデータを取得するため、通信効率が良い

事例:グローバル信託銀行 X社

従来のバッチ連携をMongoDBのレプリケーションに置き換え

アジャイル開発で利用

頻繁にスキーマ変更が発生するアジャイル開発ではスキーマレスが生産性アップの秘訣

  • テーブル定義の管理が不要
  • すぐに使い始められる
  • JSONでのデータ出し入れが可能で、ライトウェイトなスクリプト言語との相性が良い

導入事例(1) OracleRACからMongoDBへ移行

データハブ&検索基盤&分析基盤

[国内][不動産] 不動産情報物件検索サイト
Oracle RACからMongoDBへ移行、性能向上とコスト削減を実現

Oracle RACからMongoDBへ移行、性能向上とコスト削減を実現
  • 約4万社の不動産会社が使っている物件検索サイト
  • 検索はSolrで行い、実態をMongoDBに格納する
  • APサーバに来る参照リクエスト量は毎分5000リクエスト。
  • 更新は毎日20万~30万ドキュメント
  • 物件データは700万ドキュメントで300GByte
  • オンラインリクエストを受け付けないhiddenレプリケーションノードを用意し、分析に用いる。
  • 一日に一回バッチでHadoopクラスタに連携し、Hiveにてデータ分析を行う。用途として、MongoDBではインデックスがかからないような集計や、コレクションをまたいだ集計を行う。
  • MongoDBの監視およびバックアップにオンプレミス版MMS(MongoDB Management Service)を利用。
  • サーバのログはfluentdにて収集しMongoDBに格納。
課題
  • 既存のOracle RACが検索パフォーマンス遅かった。物件データの構造が複雑であり、検索条件によっては多数のJOINが必要で、3秒から5秒程度かかっていた
  • 加えてOracle RACのライセンス料金とストレージが高額であった
  • 不動産情報のスキーマ変更があるたびに、DBの変更とアプリの変更があり、変更工数がかかった
選定理由
  • DBはOracle, MySQL, MongoDB、検索エンジンはSolr, sphinxを比較したが、SolrとMongoの組み合わせが以下の理由から最も最適と判断した。
  • スキーマレスであるため、項目の追加・変更が容易
  • JOINがない分、MongoDBの方がOracleよりも若干性能がよかった
  • 将来的に今回実装するAPIを他のプロダクトに適用する場合、MongoDBの方がスケーラビリティが高いと判断した(Oracle RAC構成の場合、シェアードディスク方式 であるため、スケーラビリティに限界があるため)
  • ライセンスコストがMongoDBの方が安価であった
結果
  • 2015年5月にリリースし、現在安定稼働中
  • 応答時間は従来数秒秒程度かかっていたものが、SolrとMongoDBの組み合わせで800ms程度になった。MongoDB自体の応答は数msであった。
  • スキーマ変更の時にアプリだけ変更するだけで良くなり、変更工数が削減した。
  • MMSを採用したことによりMongo特有のメトリクスを使った監視やイベント検知が簡単に実現できた。加えて時刻指定でのリストアができるため、リカバリが必要になった際に心強い

導入事例(2) スキーマレスデータ処理

データハブ

[海外][保険] MetLife
70以上の既存RDBMSに拡散している顧客情報をMongoDBで統合

70以上の既存RDBMSに拡散している顧客情報をMongoDBで統合

※出典:MongoDB,Inc.

課題 選定理由・解決策 結果

70台以上ものDBで個別に管理している既存顧客データを統合したい

  • RDBMSでのデータ統合は工数がかかりすぎるため、MongoDBを選定し、既存のRDBMSのデータを統合する
  • さらに、そのMongoDBへ接続するアプリケーションを開発した
  • 既存の顧客データには手を入れることなく、10年間できなかった顧客データの統合が実現できた
  • 過去の同プロジェクトで約$25MかかったRDBMS統合を、安価(およそ1/8の約$3M)に、かつ迅速に実現することができた

モバイルで利用したいため、端末の増加に合わせたDBを選定したい

  • 端末の増加に伴うアクセス量の増加に対し、RDBMSではスケールアップすることが難しいため、スケールアップしやすいMongoDBを採用
  • MongoDBの開発容易性にも注目
  • わずか2週間でプロトタイプを作成、90日でリリースが実施できた
  • 端末の増加に合わせたスケーラビリティを確保できた
  • 企業内外でNoSQLの標準としてMongoDBを採用した

[海外][金融]グローバル信託銀行 X社
企業内でのデータアクセスを統合するために、データハブとして利用

企業内でのデータアクセスを統合するために、データハブとして利用
課題 選定理由・解決策 結果

システム間で無数に存在するデータの複製を正規化したい

必要な時だけデータを正規化するため、MongoDBの動的なスキーマを利用

一カ所からバッチ、もしくはRESTでデータアクセスが可能になった

一つのシステムでの変更が、複数のグループに影響してしまうため、影響範囲を限定し、レスポンスを改善したい

一つの論理DBで全てのデータを管理・運用できるため、MongoDBを選定

顧客向けポータルサイトのレスポンスタイムが90%改善した

EDWシステムのレスポンスを改善したい

スケールアウトによりデータを容易に追加するよう、MongoDBのシャーディングを利用

EDWのシステムレスポンスタイムを大幅に改善した

頻繁にアクセスするデータを集中的に管理したい

企業内でのデータアクセスを統合するために、データハブとしてMongoDBを利用

データを集中的に管理したことで、開発期間が短縮でき、データソースのエンハンスも容易になった

RDBMSとMongoDBのハイブリッド

[国内][SIer] 野村総合研究所
カード会社向けシステムで、アプリケーションの一部のスキーマレスデータ処理にMongoDBを利用

カード会社向けシステムで、アプリケーションの一部のスキーマレスデータ処理にMongoDBを利用
課題 選定理由・解決策 結果

スキーマレスデータに対してSQLと同等のクエリをかけたい

他のNoSQL技術と比較しても、利用実績が多く、流行しているため技術者も多かった

スキーマデータはRDBMS、スキーマレスデータはMongoDBという使い分けがうまくできた

NoSQLに不慣れな開発者にも簡単にクエリをかける

NoSQLの中では唯一社内のサポート体制が整っていた

他のDB技術と比較して冗長化の設計工数が飛躍的に少なくすんだ

上記の要件を満たすDBを探す

従来のRDBMSでは上記の2つの要件を満たせなかったが、これらの要件を満たすMongoDBを選定

開発者が簡単にスキーマレスデータを操作でき、開発生産性を高く保つことができた

導入事例(3) ビックデータ処理

MongoDBを単体で使う

[海外][セキュリティ] McAfee
セキュリティサービスのビッグデータ解析にMongoDBを利用

※出典:MongoDB,Inc.

課題 選定理由・解決策 結果

スケーラビリティと機能がともに十分なDBを探す

MongoDBの自動シャーディングを利用

スケーラビリティを実現し、レイテンシーを1/3に削減できた

複雑なクエリに対応しているDBを探す(Hbase/Hadoopでは複雑なクエリに対応できない)

MongoDBは動的に柔軟なクエリが書け、新しい分析結果を追加する場合の開発が簡単である

動的スキーマの変更が可能になり、開発者の生産性が大幅に向上した

スケーラビリティがあるインデックスを探す(Luceneではスケーラビリティに問題がある)

MongoDBの地理空間インデックスの利用する

MongoDBの地理空間インデックスの利用により、地理的な観点でのデータ分析が容易になった
市場に対する新しいサービスの投入が迅速化できた

導入事例(4) その他の使い方

高機能なレプリケーションをフル活用

[海外][金融]グローバル信託銀行 X社
各拠点で迅速にローカルアクセスができるよう、参照データをリアルタイムで分散/配布

各拠点で迅速にローカルアクセスができるよう、参照データをリアルタイムで分散/配布
課題 選定理由・解決策 結果

最大36時間に及ぶバッチ処理によるデータ配布の遅れを改善したい

データ配信がリアルタイムで、かつ拠点ではローカルデータを読むことが可能なMongoDBの自動レプリケーションを利用

データ遅延の違反金$40Mを5年間の間に節約することができた

同じデータのグローバル配信に複数課金されるSLA未達成による規制違反(罰金)をなくしたい

近い拠点から読み取ることが可能なMongoDBの柔軟なレプリケーションを利用

レプリケーションの活用で統一したグローバルデータサービスに移行できた

同じデータを保有する20カ所の分散システムを管理する必要がある

直観的なデータモデルであるJSONを利用

理解しやすく変更が容易であったため、高い生産性で分散システムの管理を実現できた

機能一覧

機能 MongoDBでの対応状況
機能性

問合せ

条件検索

○可能

DISTINCT

○可能

LIKE検索

△英語のみ可能(日本語は不可)

ROWID、ROWNUM、ROW_NUMBER

△結果行数指定の使い方は可能

グループ集計

○可能

ソート

○可能

正規表現

○可能

WITH句/副問い合わせ

△パイプラインで一部代替可能

TRUNCATE

○可能

再帰クエリ

×不可

ユニオン/結合

×不可

全文検索

△英語のみ可能(日本語は不可)

トランザクション管理

○可能(4.0から。レプリカセット環境のみ。)

排他制御

×不可

制約/整合性機能

×不可

インデックス

オンライン追加・削除

○可能

セカンダリインデックス

○可能

複合インデックス

○可能

マルチキーインデックス

○可能

データ

基本データ型

○可能

大容量ファイル格納

△16M以上のファイルは別DB(GridFS)での管理

マルチメディア

△大容量ファイルの分散管理が可能

空間データ

◎座標系データの検索が可能

OLAP

×不可

操作

管理ツール(CUI)

○可能

管理ツール(GUI)

△基本操作が可能(アドバイザ等はなし)

その他

動的SQL

○可能

データベーストリガ

×なし

ジャーナリング

○ドキュメント単位で一貫性保証

ストアドプロシージャ/ファンクション

○可能 javascriptで記述

一時表

△キャップ付きコレクションで保管期間を決められる

シーケンス

△ストアドプロシージャで処理を代替可能

可用性

耐障害性

○レプリケーションで冗長構成可能

復旧容易性(ノード復旧)

○ノード起動により自動復旧

データ損失許容時間

○クエリごとに制御可能

拡張性

シャーディングノード追加

○オンラインで追加可能

レプリケーションノード追加

○オンラインで追加可能

メモリ追加

○可能

ディスク追加

○可能

運用性

統計情報出力

○付属のコマンドで可能

データダンプ・リストア

○付属のコマンドで可能

インポート

○JSONをインポート可能

監視

○MMSで監視可能

OS監視

○MMSとmuninの組み合わせにより可能

バックアップ

○MMSにて自動バックアップ、ポイントインタイムリカバリ可能

バージョンアップ

○レプリケーションを組んでローリングアップデートすればシステム停止無しで実施可能

サポート

○OpenStandiaにてサポート可能

機密性

アクセス制御

○可能

暗号化

○商用版でSSL利用可能

監査ログ

○商用版で利用可能

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