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dify情報更新日:2025/10/07

Difyとは

Dify(ディフィ)は、既存の大規模言語モデルに基づいたオープンソースのAIアプリ開発プラットフォームであり、ユーザが独自のチャットボットやAIアシスタント、ナレッジベースを簡単に作成・運用できる環境を提供しています。
Difyは対話型AIの実用化にむけて、ユーザが専門的な知識を持たなくてもノーコードでAIチャットボットを構築できる仕組みを持ちます。さらにプラグインを作成して容易に機能拡張をできる点も特徴です。
WebUI上のビジュアルワークフローが用意され、ノーコード/ローコードでAIアプリケーションを開発できます。

Difyプロジェクトは2023年にLangGenius社によって開発され、オープンソースとしてGitHub上で公開されました。当初は「ディファイ」とも呼ばれていましたが、LangGenius社によるリブランディングに合わせて2025年に「ディフィ」に統一されています。

DifyはLlamaIndexとLangChainをベースに開発されましたが、現在はそれらとは分離し、独自のアーキテクチャを採用しています。
プラットフォームとしては、オンプレミス環境への導入やクラウド環境での運用が想定されており、柔軟なスケーラビリティを持ちます。
また、多言語対応がなされており、日本語ローカライズも充実しているため、日本企業の採用例も多くあります。

主な特徴

アプリオーケストレーション

5つのタイプのシナリオアプリケーション開発をWebUI上で支援します。

チャットボット

ユーザとの継続的な対話を行う。

テキストジェネレーター

ストーリー執筆、翻訳などのテキスト生成タスクを行う。

エージェント

LLMの推論を活用し複雑なタスクを人間の介入なしに行う。

チャットフロー

対話タスクのワークフロー。

ワークフロー

自動化やバッチ処理等のタスクのワークフロー。

ナレッジベース

LLMが最新の内部/外部ナレッジベースを外部知識として利用する事でRAG(検索強化生成)ソリューションの提供が可能です。

マルチモーダル

テキスト、画像、音声、動画など異なる種類の情報を統合して処理可能です。

モデルプロバイダー

複数の最新AIモデルのLLM、音声認識、音声合成や推論プロバイダーとのシームレスな統合が可能です。

豊富なツール

DifyのマーケットプレイスでDifyネイティブな定義済みサービスであるツールを利用できます。

外部公開

単一Webアプリの提供、Webサイトへの埋め込み、RESTful APIやMCPサーバによる機能提供が可能です。

高度なAPI連携

外部のCRMやデータベース、AIモデルと連携し、多様な業務シナリオに対応しています。

機能拡張

カスタムプラグインやAPI拡張による機能の追加や拡張に対応しています。

アプリケーション開発例

実際にDifyでチャットフローを作成してみます。

「スタジオ」 → 「アプリを作成する」 で、「最初から作成」を選択します

アプリタイプとして「チャットフロー」を選択し、アプリのアイコンと名前を設定した後、「作成する」ボタンを押します。
(2列目の「チャットボット」「エージェント」「テキスト ジェネレーター」は「初心者向けの基本的なアプリタイプ」をクリックすると表示されます。)

チャットフローの編集画面が開きます。
画面中央キャンバス、チャットフローの処理がノードの形で表示されます。
ここで「機能」ボタンを押し、機能から「会話の開始」をオンにしてオープナーメッセージを開きます。

オープナーメッセージを入力します。
図の通りにカスタム変数をメッセージに使用する事が可能です。

機能から「ファイルアップロード」をオンにし、設定します。
選択したファイルタイプが使用できるかは、AIモデルの対応次第となります。

キャンバス上でLLMノードを選択し、LLMの設定画面からAIモデルを選択します。

対応AIモデルが一覧表示されるので、例としてここでは「gpt-5-chat-latest」を選択します。
実際にAIモデルを使用するには、モデルプロバイダー設定でAPIキーを設定する必要があります。

「プレビュー」ボタンを押して動作確認を行います。
エラーが発生した場合や、回答が望ましくない場合は適宜修正してください。

一通り動作確認を行ったら、「公開する」ボタンを押してアプリを公開します。
「更新を公開」ボタンを押した後、今回は単一Webアプリとするので「アプリを実行」を押します。

一通り動作するチャットフローアプリが公開されます。

メリット・デメリット

メリット・必要性

  • 初期投資なしで始められ、運用コストを抑えられる。
  • ノーコードでの開発が可能。
  • 企業のプライバシーポリシーを遵守しやすい自社運用が可能。
  • 自由なカスタマイズにより多種多様なビジネス用途へ適用可能。
  • 活発なOSSコミュニティの支援を受けられ、継続的な機能改善が期待できる。
  • マルチモーダル対応により、テキスト、画像、音声、動画など多様な情報形式を統合して処理でき、WebサイトやSNSなど様々な接点に導入しやすい。

デメリット・注意点・課題

  • 初心者には設定や運用の初期学習コストが高い場合がある。
  • 認証・認可に関する機能が弱い。
  • 開発が容易な分、柔軟性に欠ける部分がある。
  • オンプレミスの場合、アップデートにかかるコストが高い。

類似プロダクト

LangChain

高度な柔軟性を備えたAIアプリ開発フレームワーク

LlamaIndex

データ取込、インデックス作成に重点を置いた、RAG構築に適したフレームワーク

Autogen

複数なAIが協調してタスク解決するAIエージェントフレームワーク

n8n

サービス連携による業務プロセス自動化を目指したiPaaS

Flowise

ノーコードでAIエージェントを構築するWebUIツール

動作環境

  • CPU 2コア以上、メモリ 4GB以上
  • Docker Composeによるデプロイに対応
    • Linux
    • macOS
    • Windows(WSL2)
    • クラウド(AWS、GCP、Azureなど)での展開も可能

Difyのライセンス

DifyはApache License 2.0に基づいて提供されていますが、商用利用に関しては条件が追加されており、特定の条件に合致する場合は商用ライセンスが必要となります。 詳細はDifyのライセンスを確認してください。

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