Kongの概要
Kongは、APIマーケットプレイスの技術をもとに2015年からオープンソースプロジェクトとして提供が開始されたAPIゲートウェイ(APIアグリゲータ)です。
WebやIoTなどでマイクロサービスのAPIサーバを実装する場合に、実際にソフトウェアを実行するための共通機能が必要となる場合があります。Kongはその特徴でもある豊富なプラグインを利用して、ロードバランシングやロギング、認証などの機能を提供しながら、APIゲートウェイとして受け付けたアクセスを他ホストへ転送する高機能API用リバースプロキシとして動作し、複数のマイクロサービスを統合管理することができます。
またKongには、オープンソース(コミュニティ)版とは別に、開発者ポータルや管理GUIなどの機能を追加したエンタープライズ版もあり、年間サブスクリプションライセンスで提供されています。
Kongの特徴
豊富なプラグインによる簡易な機能拡張 | 認証やレート制限、ロギングや変換機能などの様々な機能をプラグインとして提供し、必要に応じた機能拡張を簡易に行うことが可能です。またプラグインそのものを顧客のニーズに応じてカスタムすることも可能となっています。 |
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拡張性 | 高性能Webサーバの「Nginx」をベースとし、スケールアウトが容易なアーキテクチャとなっています。 また1ノードで数万リクエスト/秒の処理が可能です。 |
可用性 | クラスタリングによる冗長化が容易なアーキテクチャで高可用性を実現します。 また複数ロケーションでのレプリケーションにも対応しています。 |
REST API | KongではAPIの管理や各種操作はすべてREST APIで行います。そのため最大限の柔軟性を持った管理を行うことが可能です。 |
セキュリティ性能 | 認証・認可・SSLなどAPI管理プラットフォームとして標準的なセキュリティ機能を提供します。そのほかにもACL、CORS、Dynamic SSL、IP Restriction、Bot Detectionなどもプラグインとして提供されています。 |
Kongのユースケース
Kongは多くのグローバル企業向けにAPIの構築で利用されています。大手企業ではIBM、Intel、OpenDNSなどがあり、日本国内でもYahoo! JAPANなどで採用されています。
Kongの動作環境
Kongは動作環境を選ばず、オンプレミスやクラウド環境などの様々なプラットフォーム上でインストールすることができます。
Kongと同様の機能を提供する製品
Kongと類似する機能を提供しているオープンソースAPIゲートウェイとしては、KrakenD、WSO2 API Manager、API Umbrellaなどがあります。
Kongのライセンス
Kongのライセンスは、 「Apacheライセンスバージョン2」(Apache License version2)というライセンスに基づいて公開され、営利、非営利を問わず、 誰でも自由かつ無償で利用・改変・再配布できるようになっています
参考情報
Kong公式サイト
Kong公式サイト(日本語)
GitHubリポジトリー
Wikipedia - Kong(日本語)
Kongのサポート
NRIではお客様のご要望に応じて様々な支援ができるサービスをご用意しました。
詳細は下記ページをご確認ください。