バージョンアップ情報
Open Policy Agent情報
Open Policy Agentとは
Open Policy Open Policy Agent(OPA)は、元々Styra社で開発された汎用的なポリシーエンジンを持つオープンソースソフトウェアです。ポリシーエンジンはポリシーに違反した情報を発見し、事前に定義されたアクションを実行する機構で、これによりOPAはKubernetesなどの環境全体でポリシーの実施を一元化することが出来ます。
OPAは、Policy as Codeというポリシーをコードとして記述・管理するための宣言型言語(Rego)と、アプリケーションからの問い合わせに対して、ポリシーの評価を行うAPIを提供しています。
OPAをサイドカー、デーモン、ライブラリなどでアプリケーションに統合し、アプリケーション内のリクエスト制御をAPIを介してOPAに問い合わせ、その評価結果からリクエストを制御するアーキテクチャにすることで、アプリケーションからポリシー制御機能を切り離すことが可能となります。このように、OPAによりポリシー制御を分離することで、アプリケーションのコード変更、再デプロイを必要としないポリシー管理や、様々なアプリケーションにおけるポリシー制御を、統一された仕組みで実現することが出来ます。
OPAは、2018年3月にKubernetesなどの開発をホストするCloud Native Computing Foundation(CNCF)にサンドボックスプロジェクトとして参加し、2021年2月にプロジェクトを卒業しました。
主な特徴
機能 |
詳細 |
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Policy Decoupling |
あるアプリケーションがポリシーの判断を必要とする場合、アプリケーションはJSONなどの構造化データをOPAに提供し、OPAはその入力データを評価します。評価結果は任意の構造化データとしてアプリケーションに返し、ポリシーに違反した場合は何らかの処理を実行することが出来ます。 |
Regoによる記述 |
OPAは宣言型のクエリ言語であるRegoでポリシーを定義します。Regoはネストされたデータを参照するためのサポートを提供すること、クエリが正確で曖昧さを排除したものであること、命令型の言語と比べてシンプルに記述できること、クエリの最適化によるパフォーマンスの向上ができることが特徴です。 |
複数環境での利用が可能 |
OPAは汎用的なポリシーエンジンであり、Kubernetesのみではなく、Docker、Linux、Terraformなどの様々な環境・プロダクトに対して適用することが可能です。またServerとして起動するほか、Goライブラリとしてアプリケーションコードに組み込んだり、対話形式(REPL) でポリシーのテストを実行することも可能です。 |
ユースケース
OPAはゴールドマンサックス、Netflix、Pinterest、T-Mobileなどを代表とする150以上の企業や組織で利用されています。最も一般的な使用例としては、設定の権限付与とAPIの権限付与で、利用されている環境としてはKubernetes Admission Control環境が全体の半分以上を占めています。
Open Policy Agentの構成
OPAは前述の通り、アプリケーションがポリシーの検証を行う場合は、JSONなどのデータをクエリとしてOPAに渡し、OPAの持つPolicyを元にテスト結果を返します。 PolicyはRegoを使用して定義されたRuleから構成され、1つ以上のRuleを定義したRegoファイルをPolicy Moduleとして、Policy APIを介してOPAに追加できます。
また、OPAで利用するJSONなどの階層型データはDataと呼ばれ、アプリケーションなどの外部からData APIを介してOPAに読み込ませる静的データのBase Documentと、OPAがPolicy(Rule)を元に作成した評価結果であるデータのVirtual Documentの2種類から構成されています。(問い合わせ時の入力データもBase Documentに分類されますが、文脈によってはInput Document、Query Inputと表現されます)
※画像:OPA公式ドキュメントより
Open Policy Agentのライセンス
OPAのライセンスは、「Apacheライセンスバージョン2」(Apache License version2)というライセンスに基づいて公開され、営利、非営利を問わず、誰でも自由かつ無償で利用・改変・再配布できるようになっています。
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