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OTRS

OTRS最新情報

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OTRSバージョンアップ情報

■2021-01-19
[VerUP]OTRS Community Edition 6.0.30(リリース日:2020/10/12)
■2020-10-26
[VerUP]OTRS Community Edition 6.0.29(リリース日:2020/07/20)
■2020-10-26
[VerUP]OTRS ITSM 6.0.29(リリース日:2020/07/20)
■2020-05-07
[VerUP]OTRS Community Edition 6.0.28(リリース日:2020/04/20)
■2020-05-07
[VerUP]OTRS ITSM 6.0.28(リリース日:2020/04/20)
■2020-04-06
[VerUP]OTRS Community Edition 6.0.27(リリース日:2020/03/27)
■2020-04-06
[VerUP]OTRS Community Edition 5.s.42(リリース日:2020/03/27)
■2020-04-06
[VerUP]OTRS ITSM 6.0.27(リリース日:2020/03/27)
■2020-04-06
[VerUP]OTRS ITSM 5.s.42(リリース日:2020/03/27)
■2020-02-17
[VerUP]OTRS Community Edition 6.0.26(リリース日:2020/02/07)

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更新日:2020-10-26

OTRSの概要

OTRS(オーティーアールエス)は、「Open source Ticket Request System」の略で、2001年にドイツでコミュニティが創設、2003年に最初の安定版GAが公開された、オープンソースのチケット発行システムです。

OTRSは、ヘルプデスク管理機能(OTRS Help Desk)とITIL(※)に対応した運用管理機能(OTRS ITSM)を実装しています。

OTRSのヘルプデスク管理機能では、顧客からの問い合わせを電話やメールなどで受信するインバウンド業務と、その問い合わせなどを返答したり、顧客に連絡事項を通知したりするアウトバウンド業務において、トラブルチケットの発行、配信、回答、管理、保管といった顧客対応の一連の流れを管理する機能が備わっています。
ヘルプデスクのサービスレベル違反の監視するなど、サービスレベルの維持を常に満たすための機能もあります。
海外において、OTRSはPBXと連携したコールセンターとしても数多く利用されています。

ITIL対応の運用管理機能としては、インシデント管理、問題管理、変更管理、要求実現、サービス資産管理・構成管理、ナレッジ管理があります。

OTRSの問題管理では、インシデントと他のITサービスマネジメントプロセス(サービス資産管理・構成管理、ナレッジ管理)によって収集されたデータを照らし合わせ、見逃される可能性のある問題を識別し、その問題の原因の追及と対策、再発防止策の策定を支援します。
変更管理では、問題管理以降の、実際の対策実施の為のインフラストラクチャやアプリケーションの変更を実施するために変更作業を管理します。
要求管理では、情報、助言、ITサービスへのアクセスに対するユーザーからのサービス要求を管理します。
OTRSのこれらの運用管理機能によって、IT部門と他のビジネスユニット間との連携の実現と、効率的かつ顧客満足度の向上につながるITサービス提供の基盤を構築でき、ITILが推奨するインシデントを未然に防ぐプロアクティブ(積極的)なITサービスマネージメントを支援します。

OTRSは、利用可能言語が38もあり、全世界で320万ダウンロード、17万以上のインストール実績があります。
今後日本でも、ますますの利用拡大が期待されている製品といえます。

OTRSはサポート有りの有償版と、無料のコミュニティ版があります。コミュニティ版の最新バージョン(GA)は以下の通りです。(2020年10月現在)
・OTRS ITSM...5.s.42、6.0.30
・OTRS Help Desk...5.s.39、6.0.24

※製品版ではバージョン7がリリースされていますが、コミュニティ版は現状未リリースです。

※ITIL:Information Technology Infrastructure Libraryの略で、ITサービス運用の分野における業界標準として広く認知されている、ITサービスに関する実際の運営方式やノウハウを収集し書籍化されたもの。現在、ITILの最新バージョンはITIL V3で、ITIL運用管理ツールがITIL規格に準拠していることを認定するプログラムにPink Elephant社による「PinkVERIFY」があります。OTRSは、PinkVERIFYで定義された管理領域のうち6プロセス(インシデント管理、問題管理、変更管理、要求実現、サービス資産管理・構成管理、ナレッジ管理)の認定を受けています。

OTRSの概要

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OTRSのライセンス

OTRS(オーティーアールエス)のライセンスは、AGPLv3(GNU Affero General Public License, version 3)となっています。
AGPLv3の適用範囲でソフトウェアのコピーや配布、ソースコードの公開を原則として、ソースコードの自由な改変も認められています。

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OTRSの動作環境

前提となる動作環境は、以下のとおりです。

バージョン 4.0 5.0 6.0
ハードウェア ・CPU 2GHz以上
・RAM 2 GB以上
・HDD 160GB以上
・CPU 3GHz以上
・RAM 8 GB以上
・HDD 256GB以上
・CPU 3GHz以上
・RAM 8GB以上
・HDD 256GB以上
OS ・Red Hat Enterprise Linux
・CentOS
・SUSE Linux Enterprise Server
・openSUSE
・Debian
・Ubuntu
・OpenBSD
・FreeBSD
・Mac OS 10.X
・Red Hat Enterprise Linux
・CentOS
・SUSE Linux Enterprise Server
・openSUSE
・Debian
・Ubuntu
・OpenBSD
・FreeBSD
・Mac OS 10.X
・Red Hat Enterprise Linux
・CentOS
・SUSE Linux Enterprise Server
・openSUSE
・Debian
・Ubuntu
・OpenBSD
・FreeBSD
・Mac OS 10.X
Perl Perl 5.10以上 Perl 5.10以上
Perl 5.16以上
DB ・MySQL 5.0以上
・Maria DB
・PostgreSQL 8.4 以上
・Oracle 10g 以上
・MySQL 5.0以上
・Maria DB
・PostgreSQL 9.0 以上
・Oracle 10g 以上
・MySQL 5.0以上
・Maria DB
・PostgreSQL 9.2 以上
・Oracle 10g 以上
ウェブサーバ ・Apache2 + mod_perl2 以上(推奨)
・Webserver with CGI support (CGI は推奨しない)
・Apache2 + mod_perl2 以上(推奨)
・Webserver with CGI support (CGI は推奨しない)
・Apache2 + mod_perl2 以上(推奨)
・Webserver with CGI support (CGI は推奨しない)
メールサーバ ・Microsoft Exchange
・Qmail
・Lotus Notes
・Postfix
・Sendmail
・Exim
・Microsoft Exchange
・Qmail
・Lotus Notes
・Postfix
・Sendmail
・Exim
・Microsoft Exchange
・Qmail
・Lotus Notes
・Postfix
・Sendmail
・Exim
クライアント
Webブラウザ
・Ineternet Explorer 8 以上
・Firefox 10 以上
・Safari 5 以上
・Ineternet Explorer 10 以上
・Firefox 10 以上
・Safari 5 以上
・Ineternet Explorer 11 以上
・Firefox 31 以上
・Safari 6 以上
ディレクトリサービス ・Active Directory
・eDirectory
・OpenLDAP
・Oracle Internet Directory
・DirX Directory Server
・Sun ONE Directory Server 等
・Active Directory
・eDirectory
・OpenLDAP
・Oracle Internet Directory
・DirX Directory Server
・Sun ONE Directory Server 等
・Active Directory
・eDirectory
・OpenLDAP
・Oracle Internet Directory
・DirX Directory Server
・Sun ONE Directory Server 等

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OTRSの主な機能

主な機能は以下のとおりです。

機能 詳細
ヘルプデスク管理機能(OTRS Help Desk)
ダッシュボード 保留期限切れチケット、エスカレーションチケット、新規チケット、対応中チケットなどをトップ画面に一覧表示
チケット管理 Web、メール、電話、FAX、PDA、SMS、または SOAP/XML.などの複数の入力に対応
メール自動返信 キューにメッセージが来たとき、チケットが完了したときなど、条件に応じたメールをあらかじめ作成し、自動的に返信することが可能
アラート通知 SLAに基づいた回答期限やエスカレーション期限が近づいたときなど条件に応じた通知が可能
対応履歴閲覧 インシデント単位での対応履歴閲覧が可能
FAQ管理 ロールベースで表示内容を変更可能
時間会計機能 要員の作業工数管理、休暇管理など
アンケート調査機能 チケット完了時に、自動的に顧客へアンケートメールを送信し、顧客が入力したアンケート結果を自動的に集計
統計レポート機能 CSV、円グラフ、線グラフなどの統計情報の取得サンプルも用意されている
運用管理機能(OTRS ITSM)
※インシデント管理 インシデントの統合、インシデントの分割、インシデントの優先付け、対応期日管理、インシデントのワークフロー管理など
※要求実現 情報、助言、ITサービスへのアクセスに対するユーザーからのサービス要求を管理
サービス要求の登録、分析、承認、監視およびレポートを含む包括的な機能もサポート
※問題管理 サービスデスクで解決出来なかった問題、インシデント管理からエスカレーションされてきたインシデントに対し、ITインフラストラクチャ、構成アイテムや顧客との関連性を捉えながら、新規の問題なのか既知のエラーなのかといった判別を支援し、迅速な復旧と問題の再発を防止するための知識の共有を促進
※ナレッジ管理 既知エラーやノウハウをナレッジとして管理し、顧客やヘルプデスク担当者向けに情報共有
※変更管理 問題管理以降の、実際の対策実施に向けたインフラストラクチャやアプリケーションの変更を実施するための変更作業を管理
変更管理業務に合わせたステートマシーン(システムの変更や作業依頼書の状態遷移)を作成・管理することができ、作業履歴の蓄積による証跡も取れる
※サービス資産管理 購入価格や減価償却などの財務的な情報や保守ベンダーの連絡先、契約情報などを管理
※構成管理 構成アイテム(CMDB)として、コンピュータ、ハードウェア、ロケーション、ネットワーク、ソフトウェアの5つがデフォルトで登録可能
サービスレベル管理 サービスレベルの設定、サービス違反などの管理
ロール・グループ管理 作業者と顧客というロールのほか、ユーザーをグループで管理可能
ロールによる権限管理 利用メニュー、参照権限、アクセス権限などの管理
アクセス管理 アクセスログの参照、更新

※ITIL運用管理ツールがITIL規格に準拠していることを認定するプログラムPink Elephant社「PinkVERIFY」で認定を受けているプロセス

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OTRSの主な特徴

主な特徴は以下のとおりです。

マルチOS、マルチクライアント Linux、BSD系、Mac OS X、Solaris、Microsoft Windowsなど、さまざまなOSをサポート
FlashやJavaアプレットなどの使用がないため、クライアントはほとんどのWebブラウザに対応
ITIL V3対応 OTRSは、ITIL最新バージョンITIL V3の認定プログラムである「PinkVERIFY」で6プロセス(インシデント管理、問題管理、変更管理、要求実現、サービス資産管理・構成管理、ナレッジ管理)にて認定済みであるため、これらの機能を利用すれば ITILに準拠したIT サービス マネジメント(ITSM)を実現でき、さらにビジネスプロセス考案などに費やす時間や負荷も削減可能
標準プロトコル採用 SOAP、XML、JSON、HTTP、Eメールプロトコルを採用
セキュリティ対応 S/MIME、PGP、HTTPS、IMAPS、POP3、SMTPS、グループやロールに基づく承認コンセプト
優れたユーザーインターフェース メール、電話、Webでの問い合わせなどを一元管理できる、使い勝手のよいユーザーインターフェースを採用し、Ajaxに基づくカスタマサーチや自動補完などにも対応
導入実績が多い 全世界で165万ダウンロード、11万以上のインストール実績を持ち、数多くのコールセンターで利用されている
モバイル対応 iPhoneやAndroid端末などのモバイルに対応
高機能 基本的なヘルプデスク管理機能、ITILに対応した運用管理機能のほかに、統計分析機能なども備える
気軽に試せる オープンソースなので無料でダウンロードでき、インストール作業も簡単、カスタマイズも自由にできる
ロール管理 初期設定として、サポートリクエストに対応する「担当者」、サポートサービスの受け手である「顧客」の2種類のユーザーロールが設定でき、このロールやグループなどに応じた情報管理やアクセス管理が可能
コスト効果 高機能なチケット管理システムでありながら、オープンソースでライセンス費用がかからないため、商用製品に比べコストを大幅に削減することが可能

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OTRSと同様の機能を提供する商用製品

商用ソフトウェア製品では、IBM Tivoli運用管理ツール、CA Service Desk Manager、ServiceDesk Plus、JIRA ServiceDesk、Backlog、オープンソースでは、Redmine、Tracが、OTRSと同様の機能を提供しています。

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OTRSの商用製品との機能比較

商用製品との機能等の比較は以下のとおりです。

機能 OTRS Redmine(OSS) 商用製品A 商用製品B
ヘルプデスク管理機能
ダッシュボード ×
チケット管理
メール自動返信 ×
アラート通知
対応履歴閲覧
FAQ管理
時間会計機能
アンケート調査機能 ○(プラグイン)
統計レポート機能 ○(プラグイン)
顧客情報管理 ○(プラグイン)
担当者管理 ○(プラグイン)
運用管理機能
インシデント管理
要求実現 × ×
問題管理 ×
ナレッジ管理
変更管理
サービス資産管理 △(カスタムフィールドで対応)
構成資産管理 △(カスタムフィールドで対応)
サービスレベル管理 ×
ロール・グループ管理
ロールによる権限管理
アクセス管理
その他機能
購買管理 × × ×
契約管理 × ×
セルフサービスポータル ×
サービスカタログ ×
レポーティング
システムモニタリング ○(プラグイン) △(有償の別製品導入で対応可)
マイルストーン設定(ロードマップ) × ×
カレンダー/ガントチャート × ×
伝言板、ニュース × × ×
文書の登録/閲覧(Wiki) × × ×
ディスカッション(フォーラム) × ×
ファイル共有 × ×
RSS配信 × ×
CSVデータインポート ○(プラグイン)
CSVデータエクスポート
モバイル対応 ×
多言語対応
API連携 REST API REST API REST API、Text API REST API 、Servlet API
同時接続25ユーザーの場合の費用 \0 \0 \14,000,000 \1,955,000(1年間ライセンス)

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OTRSの画面イメージ

※リンクをクリックすると、別ウィンドウで画面イメージが開けます

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ユースケース

OTRSは以下のような場面などにおいて活用されています。

  • 信頼性の高い柔軟なITサービスソフトウェアとして
    構成管理、ナレッジ管理、変更管理などの作業プロセスのサポート
  • 顧客サービスソフトウェアとして
    顧客調査機能、SNS機能を利用したエンドカスタマーサービス
  • セキュリティ管理ソフトウェアとして
    詳細な権限管理、通信プロセスのシームレスなストレージ、PGPおよびS / MIME暗号化などによるセキュリティ要件を満たすツールの提供
  • 文書ワークフロー管理として
    バージョン管理や承認フロー、電子メールなどを利用したドキュメントの管理および調整
  • 人事管理ツールとして
    休暇申請などの従業員管理や人事チームと他の部門とのより透明なコミュニケーションのサポート
 

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OTRSのライセンス

OTRSのライセンスは、Affero General Public License V3 (AGPL)となっています。

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OTRSのダウンロード

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OTRSの情報サイト

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OTRSのサポート

NRIではお客様のご要望に応じて様々な支援ができるサービスをご用意しました。
詳細は下記ページをご確認ください。

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