PHPの概要
PHP(ピーエイチピー)とは、サーバサイドで動作するウェブアプリケーションの開発に適した、スクリプト言語のオープンソースソフトウェアです。
PHPは1994年にラスマス・ラードフ氏が作成したシンプルなCGIバイナリ群である Personal Home Page Toolsが元になっており1995年6月8日にPHP Toolsとして公開されました。
その後、1996年4月にはスクリプト言語PHP/FI となり、1996年6月にPHP/FI Version 2、1998年6月にPHP 3.0、2000年5月にPHP 4.0、2004年5月にPHP 5.0、2015年12月にPHP 7.0がリリースされ、2020年に25周年を迎えた歴史あるプログラミング言語です。
JavaやCと比較すると、「軽量プログラミング」と呼ばれる通り、プログラマーの負担が軽く、コードの作成・修正が簡便なところに特徴があります。
また、PerlやRubyとの比較では、PHP構文のほとんどが、C、Java、Perlから転用されている上、標準的な機能のフレームワークやライブラリを多く装備させているため、技術の習得や乗り換えに負担が少ないところが優位点に上げられます。さらに、PHPの動作はすべてサーバ内部で完結するため、運用上の安定性に優れている点も見逃せません。
SugarCRMやosCommerceなど、PHPをベースとしたウェブ用アプリケーションのパッケージも豊富で、一度技術を導入してしまえば、広い範囲のウェブアプリケーション開発に技術を活用できるでしょう。
PHPの現在の最新バージョン(GA)は、PHP 5.3.29、5.4.45、5.5.38、5.6.40、7.0.33、7.1.33、7.2.34、7.3.24、7.4.12です。(2020年10月現在)
PHPの動作環境
前提となる動作環境は、以下のとおりです。(バージョン7.3.xの場合)
・OS
Windows
Linux
BSD
Solaris
HP-UX
MacOS
PHPの主な特徴
PHPは、次のような特徴があります。
Webに特化した言語 | PHPはWebアプリケーション開発に特化したプログラミング言語です。HTMLの中で簡単にコードを動かしたり、Webアプリケーションに必要な、Webサーバとのリクエスト受信・レスポンス送信機能などが標準で搭載されています。 |
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他言語との類似性 | PHPは、C言語やC++、Javaから影響を受けており、もっとも汎用性が高く、またPHP自体がC言語を元にされていることから、C言語と文法が似ています。 |
オブジェクト指向のサポート | PHPでは最初、オブジェクト指向のプログラミング言語ではありませんでしたが、時代のニーズに合わせて、オブジェクト指向のプログラミング言語として変わっていきました。 |
サーバサイドのプログラミング言語 | PHPはサーバ上にファイルを置いて、以下に順に処理が実行されます。
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データベースへの容易なアクセス | PHPでは、PDO(PHP Data Objects)を使い、どのデータベースを利用する場合でも同じ関数を使ってデータベースへアクセスすることが可能です。 |
豊富な機能とマニュアル | Webアプリケーション開発を行う上で、PHPでは豊富な組み込み関数とそのマニュアルがあります。また多くのユースケースがあるため、問題の解決策などを他の言語に比べて容易に探すことが可能です。 |
多種多様なフレームワーク | Laravel、CodeIgniter、Symfony、CakePHP、Zend Frameworkなどに代表される、開発に必要とされる機能が備わっているフレームワークが数多く存在しています。 |
こんなお客さまにPHPの導入をオススメ
次のようなお客様に、PHPの導入をオススメします。
- ウェブアプリケーション開発を始めたい
- サーバサイドで動作する安定した言語を選択したい
- 習得までの負担が少ない言語を選びたい
- 事例が多くライブラリの充実した言語だとありがたい
- PHPをベースにしたパッケージの導入も検討している
PHPのライセンス
PHPソフトウェアは、PHPライセンスです。著作権の表示を条件に、オブジェクトコードの自由な改変・頒布が認められています。
PHPのライセンスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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