Grafana情報
- Grafanaとは
- Grafanaの主な特徴・機能
- Grafanaを導入するメリット
- 類似プロダクト
- 動作環境
- Grafanaのライセンス
- 製品ダウンロード
- 参考情報
- オープンソース年間サポートサービス
Grafanaとは
Grafanaは、Grafana Labsが開発・提供する、オープンソースの可観測性およびデータ可視化プラットフォームです。
PrometheusやElasticsearchなどのデータソースに接続し、収集・蓄積されたデータをグラフや表、ゲージなどで表示します。
これらの表示要素は「パネル」と呼ばれ、複数のパネルを1つのダッシュボードにまとめることで、システムの稼働状況や各種指標を一元的に確認できます。
可視化に特化しているため、他プロダクトが各自で用意しているダッシュボードと比べて、時系列グラフの表示やレイアウトを柔軟にカスタマイズできる点が特徴です。
Grafanaのダッシュボードの表示例:
出典元:
https://grafana.com/media/docs/grafana/dashboards-overview/complex-dashboard-example.png
Grafanaと組み合わせられる主なプロダクト
- Prometheus: メトリクス収集・監視
- Alertmanager: Prometheus のアラート通知・グルーピング・抑制
- Grafana Loki: ログ集約
- Grafana Tempo: 分散トレーシング
- Grafana Pyroscope: 継続的プロファイリング(CPU・メモリ等の性能分析)
- Grafana Mimir: 大規模・長期保存向けの Prometheus 互換メトリクス基盤
- Thanos: Prometheus の長期保存・高可用性・グローバルクエリ
- Elasticsearch: 分散検索・分析基盤。ログ検索・分析基盤として利用
- Graphite: 時系列メトリクス収集・保存システム
- OpenTelemetry: 可観測性のための計装・生成・収集・エクスポートの標準仕様およびフレームワーク
- Jaeger: 分散トレーシングシステム
- Zipkin: 分散トレーシングシステム
- InfluxDB: 時系列データベース。IoT・センサーデータ監視などで利用
- MySQL/PostgreSQL: 業務データや監視データを Grafana の SQL データソースとして可視化
- OpenTSDB: 時系列データベース
Grafanaの主な特徴・機能
可視化
Grafanaでは、時系列グラフ、棒グラフ、ヒートマップ、ゲージ、表など、多彩な形式でデータを可視化できます。
動的なダッシュボード
ダッシュボード上部に配置するテンプレート変数を利用し、サーバー名、環境、リージョンなどの条件をドロップダウンリストから切り替えられます。
条件ごとにダッシュボードを個別作成する必要がなく、1つの画面を複数のシステムや環境で再利用できるため、作成・保守の負担を軽減できます。
メトリクスの探索
フィルタのクエリやドリルダウン機能を利用して、メトリクスを多角的に探索できます。
分割ビューを利用し、異なる時間範囲、クエリ、データソースの結果を並べて比較することも可能です。
異常値が発生した時間帯や関連する指標を詳しく確認できるため、障害の切り分けや原因究明に役立ちます。
ログの探索
蓄積されたログを条件やキーワードで検索できるほか、ライブストリーミングによって、生成されるログをリアルタイムに確認できます。
Grafana Lokiをデータソースとして利用すれば、メトリクスから関連ログへ移動するなど、Grafanaとの高い親和性を生かした調査が可能です。
アラート
Grafana Alertingを利用すると、メトリクスやログに対するアラートルールを画面上で設定し、異常やしきい値超過を自動的に検知できます。
通知先、条件、重要度などを一元的に管理でき、Slack、PagerDuty、メールなどの外部サービスとの連携も可能です。
障害の早期発見と対応漏れの防止により、サービス停止時間の短縮に貢献します。
複数のデータソースの利用
Prometheus、Elasticsearch、各種クラウドサービス、リレーショナルデータベースなど、多様なデータソースに対応しています。
Mixedデータソースを利用することで、異なるデータソースへのクエリ結果を同じパネル上に表示できます。
システム全体の情報を横断的に比較し、統合的に監視することが可能です。
アノテーション
グラフ上の特定の時刻に、システム変更、リリース、障害発生などのイベント情報を注釈として表示できます。
イベントにカーソルを合わせることで、説明、タグ、関連情報などのメタデータを確認できます。
数値変動と作業履歴を時系列で照合できるため、変化の要因や障害原因を把握しやすくなります。
フィルタ
フィルタを使用すると、ダッシュボードを編集することなく、キーと値を選択して一時的な絞り込み条件を作成できます。
指定した条件は、対応するデータソースを使用する各パネルのクエリに反映されます。
利用者が確認したい環境、サーバー、サービスなどをその場で絞り込み、効率的に分析できます。
Grafanaを導入するメリット
- 監視・可視化を一元化し、ツール乱立を抑えて運用・保守コストを削減
- 共通テンプレートと標準ダッシュボードで全社標準化を推進し、教育・展開を効率化
- メトリクス・ログ・トレースの相関表示で原因特定を迅速化し、MTTR短縮・SLA順守に貢献
- アラートと通知の統合管理で重複対応や見逃しを防止し、対応品質を平準化
- SSOやロールベースアクセス制御(RBAC)でアクセス管理・監査を強化し、ガバナンスを向上 (SAML認証や拡張RBACなど、一部の機能はGrafana EnterpriseまたはGrafana Cloudで提供)
- マルチクラウド/ハイブリッドクラウド環境を横断して可視化でき、拡張や移行に強い
-
OSSと豊富なプラグインでベンダーロックインを回避し、TCO最適化を図れる
類似プロダクト
Grafanaの類似プロダクトとして、KibanaやZabbixが挙げられます。
GrafanaとKibanaの違い
GrafanaとKibanaは、どちらもデータの可視化・分析に使うOSSですが、得意分野が異なります。
GrafanaはPrometheusやGrafana Lokiなど複数のデータソースに対応し、メトリクス監視や時系列ダッシュボードに適しています。
一方、KibanaはElastic Stackの可視化・分析ツールであり、Elasticsearchに格納されたログやイベントの検索・分析を得意とします。
GrafanaとZabbixの違い
Grafanaは、Prometheusや各種DBなど複数のデータソースをつないで、メトリクスやログを見やすく可視化するダッシュボードツールです。
一方、Zabbixは監視対象の収集、障害検知、通知までを一体で行える統合監視ツールです。
つまり、Grafanaは「見せる」のが得意で、Zabbixは「監視運用全体」を担うのが強みです。
動作環境
前提となる動作環境は、以下の通りです。
対象OS
- Debian / Ubuntu
- RPM系Linuxディストリビューション(RHEL/ Fedora / SUSE / openSUSE)
- macOS
- Windows
コンテナ・Kubernetes環境
公式Dockerイメージ(Alpineベース/Ubuntuベース)を利用してコンテナ環境へ導入できます。
またKubernetes環境では、Helmチャートなどを利用した導入が可能です。
Kubernetes環境の例:
- ローカル環境: minikube / kind / Docker Desktop など
- クラウド環境: Google Kubernetes Engine(GKE)、Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)、Azure Kubernetes Service(AKS)など
ハードウェア推奨
- 最小メモリ: 512MB 以上
- 最小CPU: 1 コア以上
対応データベース
- SQLite 3(デフォルト)
- MySQL 8.0以降
- PostgreSQL 12 以降
対応ブラウザ(最新バージョン推奨、かつJavaScript有効化必須)
- Google Chrome/Chromium
- Mozilla Firefox
- Safari
- Microsoft Edge
詳細は公式インストールガイドからご確認ください。
Grafanaのライセンス
Grafana OSS
OSS版のGrafanaは無償で利用できます。
Grafana OSSのソースコードは原則としてGNU Affero General Public License v3.0(AGPL-3.0)の条件下で提供されています。
Grafana Enterprise
サブスクリプション形式の商用エディションです。
OSS版のGrafanaにエンタープライズ向けデータソースと認証プラグインが付随されたもので、Grafanaチームのサポートを24時間365日受けることができます。
Grafana Cloud
SaaSとして提供されるGrafanaサービスです。
これは、完全マネージドサービスで利用者専用のGrafanaインスタンスを提供します。
個人での学習や検証用途であれば、「Free」プランで無償利用が可能です。
ただし、機能や利用人数、保存期間などに制約があります。
企業での中規模~大規模向けの利用には、サポート内容の異なる「Pro」「Enterprise」という2つのプランが用意されています。
製品ダウンロード
参考情報
オープンソース年間サポートサービス
OpenStandiaではOSSを安心してご利用いただけるように、オープンソース年間サポートサービスをご提供しております。
サポートしているOSSは下記ページをご参照ください。

