Mattermostの概要
Mattermost(マターモースト)とは、オープンソースのセルフホスティング式のチャットツールです。
SaaSのチャットツールであるSlackの代替プロダクトとして利用することができ、特にセキュリティ要件としてSaaSが利用できないようなケースに適しています。
Mattermostはゲーム開発スタジオとして活動しているSpinPunchという企業の内部チャットとして2013年より構想が練られはじめました。その後、2015年にGo言語とReact.jsを用いて再構成され、オープンソースとして公開されました。
グループチャット、プライベートチャット、履歴の保持と検索などのチームコミュニケーションに必要な機能が揃っています。SlashコマンドやWebフック機能を使った他サービスとの連携による拡張性の高さも特徴の一つです。
Mattermostの特徴
Mattermostには次のような特徴があります。
- パブリックチャットやグループチャット、プライベートチャット、リプライ、メンションなど一般的なチャットツールとしての機能を揃えている。
- オンプレミス環境やIaaS環境などの独自に所有している環境に構築ができ、セキュリティ的に安全性が高い。
- サーバにインストールして利用するので、類似サービスを展開するSaaSと異なり容量やユーザ数に制限を自由に設定できる。
- Webフック機能やSlashコマンド、カスタム絵文字などカスタマイズが可能。
- マークダウン記法を利用することができる。
- クライアントアプリがデスクトップPC向け、スマートフォン向けに用意されている。
- LDAP認証に対応している。
Mattermostの動作環境
前提となる動作環境として公式サポートされているものは、以下のOSです。
サーバ・ソフトウエア
- Ubuntu 18.04
- Debian Buster
- CentOS 6以上
- CentOS 7以上
- RedHat Enterprise Linux 7以上
- Oracle Linux 6以上
- Oracle Linux 7以上
上記の他、Dockerイメージもあります。また、Windowsサーバ向けバイナリも非公式ながらMattermostの開発チームが自ら公開しています。
データストアとして利用することができるDBとして公式ドキュメントに明記されているのは、以下のプロダクトです。
- MySQL 5.7.12, 8.0.12以上
- PostgreSQL 10.0以上
- 上記に相当するAmazon Aurora MySQL,PostgrSQLエディション
デスクトップアプリ
- Windows 8.1,10
- MacOS 10.14以上
- Linux Ubuntu LTS releases 18.04 以上
公式サポートはされておりませんが、以下OSでも動作することが
公式ドキュメントに記載されております。
- CentOS 7以上
- RedHat Enterprise Linux 7以上
モバイルアプリ
- iOS 12.1以上のiPhone 5s以降のデバイス
- Android 7以上
PC Webブラウザ
- Chrome v89以上
- Firefox v78以上
- Safari v12以上
- Edge v44以上
Mattermostのライセンス
Mattermostのライセンスは、サーバサイドについてはMITライセンスが採用されていますが、クライアントサイドについてはApacheライセンスv2.0が採用されています。
Mattermostのライセンスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
Mattermostと同様の機能を提供する製品
商用ソフトウェア製品では、Microsoft TeamsなどがMattermostと同様の機能を提供しています。また、クラウド型サービスとしてはSlack、Chatworks、DiscordなどがMattermostと同様の機能を提供しています。
OSS製品としては、Rocket.Chat等がMattermostと同様の機能を提供しています。
参考情報
Mattermostのサポート
NRIではお客様のご要望に応じて様々な支援ができるサービスをご用意しました。
詳細は下記ページをご確認ください。