Perl情報
Perlとは
Perl(パール)とは、1987年にラリー・ウォール氏によって開発されたオープンソースのプログラミング言語です。ラリー・ウォール氏はプログラマの三大美徳(怠惰、短気、傲慢)の提唱者としても有名で、氏らによる著書「プログラミングPerl」は「ラクダ本」として知られています。
Perl(パール)は、JavaやCと異なり、コンパイルを必要としないスクリプト言語であり、コードの作成・修正が簡単なため「軽量プログラミング言語」に分類されています。LinuxやWindows、MacOSなど多くのプラットフォームで動作可能であるため広く普及し、後発の軽量プログラミング言語のPython、Ruby、PHP、JavaScriptなどにも影響を与えました。
Perl(パール)は、Cやシェルスクリプト、awkやsedから多くの機能を取り入れており、ワンライナーと呼ばれる1行のコマンドのようなプログラムから、オブジェクト指向の本格的なプログラムまで作成することが可能です。また、CPAN(Comprehensive Perl Archive Network)には約17万ものさまざまなPerlモジュールが公開されており、これらのモジュールを使用することが可能です。
文法の許容度が高い(やり方はひとつではない)設計思想も、Perl(パール)の特徴であり、愛用者がPerl(パール)を選ぶ理由のひとつです。その反面、読みにくいソースも書けてしまうという問題もあるようです。
Perl(パール)の正規表現をはじめとする強力なテキスト処理機能や、データベースとの連携を行うDBI/DBDは、CGI(Common Gateway Interface)プログラムの作成に適していたため、1990年代後半から2000年代前半にかけてCGIのディファクトスタンダード言語として利用されてきました。
CGIの衰退に伴いPerlは終わったとの声も聞かれ、2010年代に入ると「死に行くプログラミング言語」のTOP5に毎年のようにランクインしていますが、2019年現在においても開発は続けられています。
Perlと言うと、Perl5のことを意味します。再設計されたPerl6というバージョンがありましたが、Perl5からの変更点が多く、更に下位バージョンとの互換性がないために、Perl5の後継としての存在になっておらず、別言語としてPerl6とPerl(Perl5)が存在する状況になっていました。このような状況を解消するため、2019年10月からはPerl6は、"Raku"という名称に変更となり完全に別の言語という扱いになりました。
主な特徴
Perl(パール)は、次のような特徴があります。
- コードの作成・修正の負担が軽い軽量プログラミング言語
- 多様なプラットフォームに対応しており、Linux系では標準で使用可能
- CGI構築のディファクトスタンダードとして使用されてきた歴史がある
- 文法の許容度が高く自由なスタイルで記述できる
- オブジェクト指向プログラミングにも対応している
- 多くのモジュールがCPANに公開されている
導入事例
Perlは、ウェブアプリケーションの開発に適したオープンソースのスクリプト言語として、中小から大規模まで、さまざまな業種・システムで幅広く利用されています。
こんなお客さまにPerlの導入をオススメ
次のようなお客様に、Perl(パール)の導入をオススメします。
- 軽量なプログラム言語を活用したい
- 文字列演算に適した技術を採用したい
- CPANの豊富なモジュールを使いたい
- 独自機能の追加も自由に行いたい
- CGIプログラムを作成したい
Perlのライセンス
Perlソフトウェアは、Artistic LicenseおよびGPL(※)のデュアルライセンスです。
ソフトウェアのコピーや配布、ソースコードの公開を原則として、ソースコードの自由な改変も認められています。
※GNU General Public Licenseの略。
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