CentOS情報
CentOSとは
CentOS(セントオーエス)とは、Red Hat Enterprise Linuxとの完全互換を目指した無償のLinuxディストリビューションです。
CentOSは、「Community Enterprise Operating System」(コミュニティベースで開発された、エンタープライズレベルのOS」)の略語と言われています。
CentOSは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)の中の、無償で提供する上で制約となるライセンス(商標やパッケージ等の意匠、他の OSS とは異なる許諾条件など)を含まない形でリビルドされています。
したがって、CentOSは、無償でありながらRed Hat Enterprise Linuxとほぼ同等のアーキテクチャをサポートし、動作が非常に安定しているため、個人・企業を問わずさまざまなシステムのサーバOSとして幅広く使用されています。
CentOSをベースにしたLinux ディストリビューションも数多くあります。
CentOS8は2021年12月末でサポート終了となり、CentOS9をリリースせずにCentOS Streamに移行する事を発表しています。
今までのCentOSはRHELの安定版のクローンOSでしたが、CentOS StreamはRHELの次期リリースのための開発版となり、常に更新されるローリングリリースを採用しています。
ただし、メジャーバージョンとしてCentOS Stream8、CentOS Stream9をリリースしていて、メジャーバージョンが自動で上がる事はありません。
CentOS公式サイトは2023年4月に、CentOS Stream 8のビルドを2024年5月末で、CentOS Linux7のサポートを2024年6月末で終了することを発表しました。CentOSプロジェクトを後援するRed Hat社はRHELへの移行を推奨しています。また、AlmaLinux、Rocky Linux、MIRACLE LINUXのようなCentOS後継をうたうRHELクローンOSもあります。
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オープンソース・コミュニティ・プロジェクト
それぞれが固有の目標に向けて進行する、プロジェクトのコレクション -
Fedora Linux
多くのオープンソース・コミュニティ・プロジェクトから出された、最適なアイデアをまとめます -
CentOS Stream
Red Hat Enterprise Linuxの次回マイナーリリースに向けた、シームレスなコントリビューションのパスを提供します -
Red Hat Enterprise Linux
重要なワークロードとアプリケーション向けに、安全でサポートされた柔軟な基盤を提供するプロダクショングレードのオペレーティングシステム
CentOS(セントオーエス)の最新バージョンは以下の通りです。
CentOS Stream 9 |
CentOS Linux 7-2009 |
|
---|---|---|
最新バージョン |
1(2009) |
|
EOL(End of Lifetime) |
2027年5月31日 |
2024年6月30日 |
CentOSは、Red Hat Enterprise Linuxのソースコードのリビルドによって提供されていますが、Red Hat社はCentOSのサポートを実施していません。
主な機能
主な機能は以下のとおりです。
CentOS Stream 9 |
CentOS Linux 7-2009 |
|
---|---|---|
カーネル |
Linux 5.14.0 |
Linux 3.10.0-1160 |
パッケージ管理 |
RPM |
RPM |
コンパイラ/ツールチェーン |
GCC 11.2.1 |
GCC 4.8.2 |
SELinux |
○ |
○ |
ファイルシステム |
Ext4 |
Ext3 |
Bluetoothサポート |
○ |
○ |
IPv6のサポート |
○ |
○ |
LVM(logical volume manager) |
LVM |
LVM |
監査ログ |
audit |
audit |
LSBサポート |
× |
○ |
NFS |
○ |
○ |
Webサーバ |
Apache httpd 2.4.48、Nginx1.20 |
Apache httpd 2.4.x |
サーバーメッセージブロック(SMB) |
Samba |
Samba |
データベース |
MariaDB 10.5.x、 |
MariaDB 5.5.x |
プログラミング言語 |
php 8.x、python 3.9、 perl 5.32、Ruby 3.0、Node.js 16 |
python 2.7.5、Ruby2.0.0、Java7 |
デスクトップGUI |
GNOME 40 |
GNOME 3.8 |
グラフィックス |
Wayland 1.19 |
X.org 7.7 |
オフィススイート |
LibreOffice v7.1.8.1 |
LibreOffice v4.1.4 |
デフォルトブラウザ |
Firefox 115 |
Firefox 91.8.0 |
グローバルファイルシステム |
該当せず(GFS2はベースOSに含まれる) |
該当せず(GFS2はベースOSに含まれる) |
主な特徴
CentOS(セントオーエス)は、次のような特長があります。
- ライセンス費用はゼロで、無料で使用できる(有償保守サポートを依頼する場合は別途費用がかかる)
- CentOS StreamはRHELの次期リリースの開発版の位置付けで、さまざまな用途のサーバOSとして利用可能である
- 長期間の運用に耐えうる高い安定性と品質、セキュリティを備える (ただしCentOS Streamは開発版の位置付けなので、以前ほどの安定性・品質は担保されない)
- 利用可能なハードウェアが多い
- サポート期間が長い (ただしCentOS Streamになってからは、以前の約10年から約5年程度となっている)
- CentOS Projectによるオープンで積極的な開発がされている
- オフィススイートやGPUドライバ、マルチメディアツール等をインストールすることにより、デスクトップOSとして用いることも可能
導入事例
CentOSは、Red Hat Enterprise Linuxとほぼ同等のアーキテクチャをサポートし、動作が非常に安定しているため、中小から大規模まで、さまざまな業種・システムでのサーバOSとして幅広く利用されています。
近年では、ホスティングサービスなどの大規模な企業システムでもCentOS(セントオーエス)が採用される事例が増加しています。
類似プロダクト
商用ソフトウェア製品では、AIX、HP-UX、Red Hat Enterprise Linuxが同様の機能を提供しています。
動作環境
前提となる動作環境は、以下のとおりです。
CentOS Stream 9 |
CentOS Linux 7-2009 |
|
---|---|---|
x86(32ビット Pentium/AMD/VIA) |
○ |
× |
x86_64(AMD64/EM64T) |
○ |
○ |
ppc/ppc64(IBM Power、Mac) |
○ |
○ |
S390x(IBM Z) |
○ |
× |
I368 |
× |
○ |
AArch64(arm64) |
○ |
○ |
CentOSのライセンス
CentOS(セントオーエス)のライセンスは、GPLライセンスです。
GPLライセンスの正式名称は「GNU General Public License」です。ソフトウェアのコピーや配布、ソースコードの公開を原則とし、ソースコードを改変も認められています。
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オープンソース年間サポートサービス
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関連OSS
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Ubuntu
ウブントゥ。高い完成度と使いやすさを誇る、世界で人気No.1のLinuxディストリビューションです。
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サポート対象
Red Hat Enterprise Linux
レッド ハット エンタープライズ リナックス。Red Hat社によって開発、販売が行われている製品版Linuxディストリビューション