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CentOS

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CentOS情報

CentOS情報更新日:2025/06/10

CentOSとは

CentOS(セントオーエス)はRed Hat Enterprise Linuxとの完全互換を目指した無償のLinuxディストリビューションで、「Community Enterprise Operating System」(コミュニティベースで開発されたエンタープライズレベルのOS)の略語と言われています。

CentOSはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)のうち無償で提供する上で制約となるライセンス(商標やパッケージ等の意匠、他のOSSとは異なる許諾条件など)を除いた形でリビルドされています。したがって、無償でありながらRed Hat Enterprise Linuxとほぼ同等のアーキテクチャをサポートし、動作が非常に安定していることから、個人・企業を問わずさまざまなシステムのサーバOSとして幅広く使用されていました。

しかしながら、CentOS Linux 8は2021年12月末でサポート終了となり、CentOS Linux 9をリリースせずにCentOS Streamに移行されました。今までのCentOSはRHELの安定版のクローンOSでしたが、CentOS StreamはRHELの次期リリースのための開発版となり、常に更新されるローリングリリースを採用しています。

現在はメジャーバージョンとしてCentOS Stream 9、CentOS Stream 10をリリースしていて、メジャーバージョンが自動で上がることはありません。

CentOSコミュニティはCentOS Stream 8のビルドを2024年5月末で、CentOS Linux 7のサポートを2024年6月末で終了しており、CentOSプロジェクトを後援するRed Hat社はRHELへの移行を推奨しています。一方でAlmaLinux、Rocky Linux、MIRACLE LINUXのようなCentOS後継をうたうRHELとバイナリ互換のあるOSもあります。

  • オープンソース・コミュニティ・プロジェクト
    それぞれが固有の目標に向けて進行するプロジェクトのコレクション
  • Fedora Linux
    多くのオープンソース・コミュニティ・プロジェクトから出された、最適なアイデアをまとめます
  • CentOS Stream
    Red Hat Enterprise Linuxの次回マイナーリリースに向けたシームレスなコントリビューションのパスを提供します
  • Red Hat Enterprise Linux
    重要なワークロードとアプリケーション向けに、安全でサポートされた柔軟な基盤を提供するプロダクショングレードのオペレーティングシステム

CentOS(セントオーエス)のEOLは以下の通りです。

CentOS Stream 10

CentOS Stream 9

EOL(End of Life)

2030年
(RHEL 10のフルサポートフェーズの終了が条件)

2027年5月31日
(RHEL 9のフルサポートフェーズの終了が条件)

主な機能

主な機能は以下のとおりです。

CentOS Stream 10

CentOS Stream 9

カーネル

Linux kernel 6.12

Linux 5.14.0

パッケージ管理

DNF 4.20
RPM 4.19

RPM

コンパイラ/ツールチェーン

GCC 14

GCC 11.2.1

SELinux

ファイルシステム

XFS

Ext4

Bluetoothサポート

IPv6のサポート

LVM(logical volume manager)

監査ログ

auditd

auditd

LSBサポート

×

×

NFS

Webサーバ

Apache HTTP Server 2.4.62Nginx 1.26

Apache HTTP Server 2.4.48
Nginx1.20

サーバーメッセージブロック(SMB)

Samba

Samba

データベース

PostgreSQL 16
MariaDB 10.11
MySQL 8.4
Valkey 7.2

MariaDB 10.5.x
MySQL8.0.x
PostgreSQL13、15、16
Redis 6.x

プログラミング言語

Python 3.12
Go 1.23
Rust 1.82
LLVM 19
Ruby 3.3
Node.js 22
PHP 8.3
OpenJDK 21

PHP 8.x
Python 3.9
Perl 5.32
Ruby 3.0
Node.js 16

デスクトップGUI

GNOME 47
Qt 6.7

GNOME 40

グラフィックス

Wayland

Wayland 1.19

オフィススイート

なし

LibreOffice v7.1.8.1

デフォルトブラウザ

Firefox

Firefox 115

グローバルファイルシステム

GFS2のサポートは削除

該当せず(GFS2はベースOSに含まれる)

主な特徴

CentOS(セントオーエス)は次のような特徴があります。

  • ライセンス費用が不要で、無料で使用できる(有償保守サポートを依頼する場合は別途費用がかかる)
  • CentOS StreamはRHELの次期リリースの開発版の位置付けで、さまざまな用途のサーバOSとして利用可能である
  • 長期間の運用に耐えうる高い安定性と品質、セキュリティを備える (ただしCentOS Streamは開発版の位置付けなので以前ほどの安定性・品質は担保されない)
  • 利用可能なハードウェアが多い
  • サポート期間が長い (ただしCentOS Streamになってからは以前の約10年から約5年程度となっている)
  • CentOS Projectによるオープンで積極的な開発がされている
  • オフィススイートやGPUドライバ、マルチメディアツール等をインストールすることにより、デスクトップOSとして用いることも可能

導入事例

CentOSはRed Hat Enterprise Linuxとほぼ同等のアーキテクチャをサポートし、動作が非常に安定しているため、中小から大規模までさまざまな業種・システムでのサーバOSとして幅広く利用されています。
近年ではホスティングサービスなどの大規模な企業システムでもCentOS(セントオーエス)が採用される事例が増加しています。

類似プロダクト

商用ソフトウェア製品ではAIX、HP-UX、Red Hat Enterprise Linuxが同様の機能を提供しています。

動作環境

前提となる動作環境は以下のとおりです。

CentOS Stream 10

CentOS Stream 9

x86_64(AMD64/EM64T)

ppc/ppc64(IBM Power、Mac)

S390x(IBM Z)

AArch64(arm64)

CentOSのライセンス

CentOSはGPLライセンス(GNU General Public License)のもと提供されています。ソフトウェアのコピーや配布、ソースコードの公開を原則とし、ソースコードを改変も認められています。

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