Metabaseの概要
Metabase(メタベース)は、Metabaseプロジェクトによって開発されているオープンソースのデータ可視化ツール(BIツール)です。当初Metabaseは、Uberの共同創業者Garrett Campが2013年に設立したスタートアップスタジオ、Expaが開発した内製ツールでした。
元々、サーバーサイドをDjango、フロントエンドをAngularで開発されていましたが「PythonのWSGIのリクエストモデルが、MetabaseのAPIのモデルと合わない」、「MySQL、Postgresqlのドライバが要コンパイルだったためデプロイ・サポートが不便」などの理由から移行が行われ、サーバーサイドをClojure、フロントエンドをReactで構成される現在の形へと進んでいき、様々なブラッシュアップ経て、2015年10月にOSSとして公開されました。
Metabaseは外部のデータソース(BigQurery, Google Analytics, MongoDB, MySQL, etc...)を参照してデータを分析します。Metabase自身には分析対象となるデータを保存する必要はなく、この外部データソースを元にして分析に必要な情報やキーワードをMetabase上で問い合わせることで、チャートやグラフなどによりデータが可視化されます。
この可視化されたデータひとつひとつをMetabaseではQuestionと呼び、表示されたチャートやグラフの一部や範囲を選択することで、その一部分のレコード、選択された範囲のグラフを表示することも可能です。また、可視化されたデータ(Question)を複数まとめて表示するDashboard機能も標準で備わっています。
このような機能に加え、jarファイルひとつを起動させることで利用できる導入のしやすさから、小規模向けの分析基盤としてシェアを伸ばしています。
Metabaseの特徴
導入の容易さ | Metabaseはjarファイルをダウンロードし、起動させるのみで導入することが可能です。また、Dockerイメージも提供されているためコンテナへの展開も容易に行うことができます。 |
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豊富なデータソースに対応 | Metabaseは様々なデータソースに対応し、データを可視化することができます。 |
直感的なインターフェース | MetabaseはSQL等のデータソースに対する専門知識が無くても、WEBインターフェース上の条件選択でデータを検出、可視化することが可能です。 |
アクセス権限管理 | Metabaseでは、LDAPやGoogle Authと連携して、アカウントを利用した認証が可能です。ユーザをグループに所属させ、利用できるデータソースをグループごとに細かく権限設定することができます。 |
多言語対応 | Metabaseは日本語を含む多くの言語に対応しています。 |
Metabaseのユースケース
Metabaseはカスタマーサポートを行うgojekを始め、約2万社以上の企業で採用されています。
Metabaseの動作環境
MetabaseはDockerコマンドや、jarファイル1個でのJVM起動(Java 8が必要)の他、AWSであればElastic Beanstalkでの起動も公式に用意されており、オンプレミスやクラウド環境などの様々なプラットフォーム上で動作させることができます。
Metabaseと同様の機能を提供する製品
Metabaseと類似する機能を提供してるデータ可視化ツールとしては、Redash、Grafana、Superset、Kibanaなどがあります。
Metabaseのライセンス
Metabaseは、オープンソースのBI製品であり、利用者が利用用途に応じて無償版と有償版を選択することができます。無償版のライセンスは、GNU Affero General Public License V3 (AGPL)となっています。
Metabaseのダウンロード
Metabaseのサポート
NRIではお客様のご要望に応じて様々な支援ができるサービスをご用意しました。
詳細は下記ページをご確認ください。