Apache Wicketの概要
Apache Wicket(アパッチウィケット、以下Wicket)は、Javaで実装されたコンポーネントベースのWebアプリケーションフレームワークです。2005年6月にVer1.0が発表され、2007年6月にApacheのトップレベルプロジェクトになっています。
Wicketが一般的なWebアプリケーションフレームワークと大きく異なるのは、オブジェクト指向言語としてのJavaの特徴を最大限に活用した開発ができることです。Wicketでは、ウェブページもその上に配置するラベルやテキストフィールド、リストボックスなどもすべてJavaのオブジェクトとして扱います。そして、それらを継承して拡張することができます。基本的に、設定ファイルはweb.xmlのみで、画面の作成はHTMLファイルのみを使用します。JSPなども使用せず、デザインとロジックを分離した開発ができます。
Apache Wicketのライセンス
Apache Wicketのライセンスは、「Apacheライセンスバージョン2」(Apache License version2)というライセンスに基づいて公開され、営利、非営利を問わず、誰でも自由かつ無償で利用・改変・再配布できるようになっています。
Apache Wicketのライセンスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
Apache Wicketと同様のソフトウェア
Webアプリケーションフレームワークという観点で言うと、同様のソフトウェアは多数あります。Javaで実装された代表的なものとして、SpringとStrutsが挙げられます。Java以外であれば、Django(Python)、Ruby on Rails(Ruby)、Laravel(PHP)、React(JavaScript)などが有名です。Wicketと概念的には似たJavaのフレームワークとしては、JavaServer FacesとTapestryが挙げられます。
WicketはXMLによる設定やアノテーションがなく、プレーンなJavaとHTMLやCSSで実装できるため、StrutsのようにXML過多(「XML地獄」)になったり、Springのようにアノテーション過多(「アノテーション地獄」)になることはありません。基本的にJavaで全てを実装するため、IDEのリファクタリングなどの機能が活用しやすく、デバッグもしやすい点がメリットと言えます。
関連OSS
Apache Wicketのダウンロード
Apache Wicketのサポート
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