Calabashの概要
Calabash(カラバッシュ)とはXamarin社によって開発・保守されているオープンソースのBDD(※)系自動UI受付テストフレームワークです。BDDフレームワークとして有名な「Cucumber」のAndroidおよびiOS向けのラッパーとして提供されています。
Android向けは「Calabash-Android」、iOS向けは「Calabash-iOS」と呼称されています。
CalabashはCucumberで採用されている「Gherkin」と呼称されるシナリオ形式でテストを記述できることから自然言語に近い形でテストを記述することが可能です。
これは開発者やテスターだけではなく、ビジネスアナリストやUXデザイナー等にも読みやすく、プロダクト開発に関わる全てのメンバー間で、開発・テストすべきモノの共通認識を作りやすくするというメリットがあります。
Calabashの現在の最新バージョンは、Calabash-Android 0.9.8、Calabash-iOS 0.21.8です(2019年1月現在)
(※)BDDとはビヘイビア駆動開発(Behaviour Driven Development)の略で、テスト駆動開発(TDD:Test Driven Development)から派生した手法で、これから作成しようとしているプログラムに期待する「振る舞い」や「制約条件」等の「要求仕様」に近い形で自然言語(英語など)を併記しながらテストコード記述する手法です。
Calabashの特徴
Calabashは、次のような特徴があります。
- 「Gherkin」と呼称される「Given」「When」「Then」のシナリオ形式でテストを記述する
- Record/Playback機能が利用できる
- GPSや地図の操作機能が利用できる
- テストケース中に画面キャプチャを取得することができる
- SimulatorとDeviceでのテストを同時にサポートする
- 日本語のテストケースも記述可能
Calabashの動作環境
前提となる動作環境は、以下のとおりです。
- Calabash-iOS
- Calabash-Android
・macOS High Sierra and Mojave
・Xcode 9.4.1 or Xcode 10.0
・Ruby 2.3.x 以降
・Ruby 2.0.0 以降
・Android SDK($ANDROID_HOME環境変数)
・Ant
・Java
Calabashのライセンス
Calabashのライセンスは、Eclipse Public License 1.0で提供されています。
Eclipse Public License(EPL)はオープンソースのライセンスの1つで、EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布が可能です。 しかし、修正したバージョンを配布する場合はソースコードの入手方法を示すなどの義務が生じます。Calabashのライセンスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
Calabashと類似のソフトウェア
類似のOSSでは、Appium、MonkeyTalk、UIAutomation、cedarなどが類似の機能を提供しています。
Calabashの参考情報
https://developer.xamarin.com/guides/testcloud/calabash/introduction-to-calabash/
Calabashのサポート
NRIではお客様のご要望に応じて様々な支援ができるサービスをご用意しました。
詳細は下記ページをご確認ください。